『アメリカ帝国の本当の顔』

2023年11月27日

11月27

 

            『アメリカ帝国の本当の顔』

 イスラム嫌悪の辛辣な言葉で露天商を罵倒する男にスポットを当てて「この人種差別主義者野郎を特定するのを手伝ってください」という映像を誰かがアップロードし、彼がアメリカ国務省のイスラエル・パレスチナ問題局元副局長であることが判明した。

 作り話のように聞こえるが、まさにそれが起きたのだ。Viceそれに関する記事を丸ごと掲載している。ビデオは今日アップロードされ、数時間内に、その男は、1999年から2003年まで、イスラエル・パレスチナに関するアメリカ外交を指揮し、その後、オバマ政権の国家安全保障会議委員を務めたスチュアート・セルドウィッツだと特定された。

セルドウィッツの身元は彼を非難する声明を発表し、彼との全ての関係を終わらせたと述べた彼の前の雇用主ゴッサム・ガバメント・リレーションズに確認された。

 イスラエルが何千人ものパレスチナ人の子供を殺害したのは「十分ではない」と彼は言い、彼らの宗教を侮辱し、脅迫し、知性と英語を嘲笑し、彼らをテロリストと呼び「お前はムハンマドのように娘を強姦したのか?」と尋ねた。ビデオを見る限り、彼らがハラール食品を売るイスラム教徒であるという理由以外、何の理由もなく彼らに彼が嫌がらせをしているように見える。

 これほど恐ろしい人物が、世界最強力な政府の最高層に上り詰め、パレスチナ問題に取り組むことができたことは、アメリカ帝国と、それが一体何なのかについて重要な点を示している。それがアメリカ帝国の本当の顔だ。それが帝国の最も正直な姿だ。

 余りに多くの人々が、イスラエルをアメリカ帝国とは別のものと見ており、歴史的に虐待されてきた民族集団に運営される小国と見なしている。アメリカを中心とするグローバル権力構造からイスラエルを切り離して見た場合に、イスラエルとその政府に対し強烈な敵意を抱くのは、弱者をいびるようで、違和感を覚えるのだ。

 イスラエルをアメリカ帝国が支持するのは、世界の独裁政権の大半を支持するのと同じ理由だ。絶え間ない暴力と専制政治によってのみ、地球を股にかける帝国がまとまれるからだ。イスラエルや中東の他のアメリカと同盟関係にある国々は、ライオン使いの椅子と鞭のようなもので、極めて重要な地政学的戦略地域の住民を暴力的に虐待して従わせるため使われる兵器なのだ。