9月19日
『リビア・デルナの洪水』
リビアのデルナを中心に洪水が発生してから、既に一週間は過ぎたのであろうか。いまたに犠牲者の実数は明らかになっていない。一部では113000人が死んだという話もあるが、それは少し信じ難い。
犠牲者の10パーセントは、アフリカ諸国からの出稼ぎ者だという情報もあるが、彼らは愛する家族達のため、土産を買って帰る日を待ち望んでいたんであろうが、それはかなわない夢で終わったということだ。
残りの90パーセントはリビア人問いうことになるが、それも気の毒なことに誰が誰なのか分からないということだということだ。既に死体は腐敗し、誰が誰か分かるはずはあるまい。しかも彼らのDNA.記録などあるはずもなかろうから、確認の手段はないということだ。
死体は流されて大量に地中海にまでたどり着いており、その海からも遺体を回収しなければならないのだ。既に死体から病原菌が発生し、それが二次災害を生み出すという警告も出ている。
今の段階になってからでは、いっても話が何の効果も生み出さないのだが。水害の警告は大分以前から出ていたということだ。二つのダムが決壊し大きな被害を生む前には。川上のダムを強化しておけば、被害はもう少し少なくて済んでいたかもしれない。
リビア政府は膨大な犠牲者を前に、その誰かも分からない状態で合同埋葬をしようと考えている。浮かばれないとはこのような状態のこというのであろう。