8月22日
『BRICSはどうなる』
アメリカの経済が不安定化と実力喪失が日かづいたために、多くの国々が新たな経済組織を創りたいと考えるようになった。そこで台頭って来ているのがBRICSなのだ。その組織が持つ潜在的能力は相当のものと考えられる。
BRICS(ブリックス)の定例サミットが22日から3日間の日程で、南アフリカのヨハネスブルグで行われた。ロシアからはセルゲイ・ラブロフ外相が代表団を率い、プーチン大統領もビデオ会議の形で参加する予定だ。スプートニクはBRICSについて知っておくべき5つの事実をまとめた。
1、参加国
周知の通り、BRICSは参加国のブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)、南アフリカ(South Africa)の頭文字を取ったものだ。正式加盟国はこの5カ国だが、その枠組みは広がりつつある。
今回のサミットにはアフリカやアジアを中心に世界67カ国が招待されている。そのうちアルゼンチンやベトナム、ベラルーシ、インドネシア、イラン、タイ、サウジアラビアなどの少なくとも23カ国は、加盟の意思を公式に示している。
ロシアはかねてより協力拡大を歓迎している。また中国外務省もこのごろ、スプートニクに対し拡大プロセスを支持すると表明している。サミットではBRICSの輪の広がりについても議論される見込みだ。
2、GDPと人口
BRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)は世界の国土の26.7%、地球上の総人口の約41.5%を占めている。その経済規模は年々成長を続けており、世界経済におけるBRICSが占める割合(今年3月時点のGDP)は31.5パーセントと、G7の30.7パーセントを超えている。
3、新開発銀行
BRICSが2015年に立ち上げた新開発銀行は、世界銀行や国際通貨基金(IMF)に代わる選択肢としての国際金融機関を目指している。本部は中国の上海に置き、これまでに加盟5カ国や発展途上国に対し、300億ドル(4兆3750億円)のインフラ投資をしてきた。
今回の議長国を務める南アフリカは、これまでに52億ドル(7584億円)規模の融資を受けており、支援は道路の整備、水道の普及、エネルギー事業などに生かされている。