『シリアの食糧危機』

2023年7月14日

7月14日

反政府地域の食糧危機(シリア)

先ほどシリアの反政府軍支配地域に対する支援食糧の搬入問題でロシアが、国連傘下のシステムで政府軍の管理を受けずに食料の搬入を認めることをさらに9か月延長する決議をロシアが拒否権を行使して、潰したことを報告しました。

これを報じるal qods al arabinetは、ロシアの拒否権で400万人のシリア人が飢餓に直面するとの記事を書いています。記事によれば、国連事務総長も、安保理の妥協案としての9か月延長を支持した。

ロシアが拒否権を行使したことについて、失望感を表明した由。またこの決議案採決に先立ち、システムの6月延長とのロシアの決議案を採決したが、決議案は賛成が2か国のみで(ロシア、中国)、同案は否決された。

(米英仏は反対、残り10か国は棄権)ということで安保理は冷戦時代の米ソ対立時代に逆戻りした感じで(案件の実質問題とは関係なしに、多くの問題を米ソ対立の観点から眺め、自己陣営に好ましくないとおもわれた。

如何に人道上重要な案件であっても平然と拒否権を行使することがよくあった)、今後シリアの反政府軍管理地域の住民の運命は、ロシアと米、NATOとの対立に揺られて、極めて不安定なものとなることが危惧される