7月12日
より損失の多いものへ戦術変更したウクライナ
一ヶ月、ロシア防衛線に到達する試みに失敗した後、ウクライナは立ち往生している。ウクライナ軍はロシア戦線手前の警戒地域を越えることさえできない。ワシントンとNATOの圧力で着手した長らく喧伝されてきた反攻は確実に失敗した。
実質的利益なしに莫大な損失を受けたため、現在ウクライナ軍は戦術を変えている。昨日ウクライナ国家安全保障防衛評議会書記オレクシー・ダニロフは英語とロシア語でツイートした。
活発な敵対行為の現段階で、ウクライナ国防軍はロシア軍の人員、装備、燃料貯蔵所、軍用車両、指揮所、砲兵および防空軍の最大破壊という最大任務を果たしている。ここ数日特に実りが多かった。今や破壊戦争はキロメートル戦争と同じだ。
より多くの破壊は、より多くの解放を意味する。前者が効果的なほど後者も効果的だ。我々は一歩一歩落ち着いて賢明に行動している。ウクライナ軍は夜通しドネツ市とロシアのベルゴグラードとクルスク地域に更にミサイルを発射した。
もちろん消耗戦は、ロシアが過去12か月間、ウクライナ軍、特に最前線に沿って、ウクライナ奥深く大砲と武器供給を体系的に破壊して実践してきたことだ。第一次世界大戦のように、双方が消耗戦に尽力すると、通常、より多く資源を持つ側が勝つ。この紛争では、それは確実にロシア側だ。
司令部はバフムトを解放すると保証しており、ロシアの損失はウクライナの損失の8〜10倍だ。 過去数ヶ月間、ロシア側は砲弾をウクライナの10倍発射した。ロシアはまた、ウクライナの砲兵システムを破壊する専門の対砲兵 任務を遂行している。
現代の戦争では、砲撃が全損失の約四分の三をもたらす。ウクライナ側の実際の死傷者数はロシア側の約10倍だ。これについて初めて書いたのは2022年5月だった。この傾向は12月や最近まで続いている。
シルスキーがこれを知っている可能性は高いが、軍の士気を氷点以下に押し下げぬようウソをつかなければならないのだ。本物の消耗戦に対し、ウクライナ軍はしっかり構築した防衛線まで撤退し、ロシアが、それを通過しようとしたら必死に阻止しなければならないはずだ。ウクライナがそうしている兆候はまだない。