7月19日
たった1台のロシア戦車が、ウクライナ軍による「アグレッシブで狡猾な」攻撃を阻止した。ウクライナ軍が約6週間にわたって進める反転攻勢の一幕として、米誌「フォーブス」のジャーナリスト、デイビッド・エックス氏が自身の記事で伝えている。
エックス氏は、ウクライナ軍がドネツク南部のモークリエ・ヤリ川沿いの攻勢で、ある即席戦術を考案したと指摘。これは「奇襲とショック効果」を利用したもので、軽装備と重装備を使用した電撃戦を主軸としていた。
戦車隊と装甲トラックの列が並行して整列し、「足並み」をそろえて高速移動すると同時に、火砲での攻撃を行った。だが、作戦は完璧ではなかった。攻撃手の前進が速すぎることにより、たった一つの障害に直面しただけで作戦全体が崩れ、攻勢が「理想的」にならない場合があるとエックス氏は続ける。
6月下旬の攻撃は、たった1台のロシア戦車の予期せぬ登場で失敗に終わった。戦車の乗組員は「より多勢で速いウクライナの部隊と戦うことを恐れなかった」と指摘されている。
ウクライナ向けレオパルト戦車「近代化」 独製戦車にソ連の装甲を装着=メディア
ロシア国防省によると、ウクライナ軍の反転攻勢は6月4日、ドネツク南部、ザポロジエ、アルチョーモフスク方面で開始された。
西側諸国の評論家は、先月末からウクライナの反転攻勢がうまくいっていないとして、不満の声を上げている。同時に、よく構築されたロシア軍の防衛線や軍事技術的な優位性についても指摘している。