『ウクライナはなぜロシアの防衛を破れないのか』

2023年6月25日

6月25日

 

        『ウクライナはなぜロシアの防衛を破れないのか

ウクライナはなぜロシアの防衛を破れないのか独専門家らの見解

ウクライナ軍の反転攻勢にロシア軍が防衛に成功した理由をドイツ人専門家らは、ロシアが電子戦、遠隔地雷を効果的に用い、部隊の再編成を行ったことにあると見ている。

独外交政策協会のクリスチャン・ミョーリング研究部長と、同協会の安全保障・国防の専門家アンドラシュ・ラッツ氏は独テレビ局ZDFからの取材にこうした見解を明らかにした。ミョーリング、ラッツ両氏は、反撃は未だにウクライナに戦略的利益をもたらしていないと見ている。

理由は、ウクライナ軍が占領した居住区は規模も小さく、重要性も低いこと、軍が大きな損害を被っているからだ。ウクライナ軍が失敗したのは、ロシアの防衛が綿密に練られていたからだ専門家たちは言う。反撃するウクライナにとって「不愉快なサプライズ」となった3つの要因について、両者は以下を挙げている。

以前は稀にしか使われなかった地雷システム「ゼムレゼリエ」が使用されるようになった。このシステムは、515キロ離れた場所に地雷原を敷設することが可能で、ウクライナ軍部隊の進撃路に直接地雷を敷設されることもある。

ロシア軍は電子戦用手段を使用している。これでウクライナ軍との通信や無人機を不能、妨害することができる。ウクライナ軍の砲撃によるカホフカ水力発電所の決壊後、ロシアはドニエプル左岸の守衛部隊をザポロジエ(ザポリージャ)方面に配置換えすることに成功した。