6月20日
アフリカ各国のリーダーで構成される代表団がロシアのサンクトペテルブルクでウラジーミル・プーチン大統領と6月17日に会談、キエフとモスクワ間の紛争を終わらせるために策定された10項目の和平ロードマップを提示した。
その前日、代表団はウクライナでウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会っている。代表団のメンバーは南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領、セネガルのマッキー・サル大統領、コモロのオスマン・ガザリ大統領、ザンビアのハカインデ・ヒチレマ大統領、エジプトのモスタファ・マドブリー首相、コンゴ共和国とウガンダ共和国の高官。
会談の中でプーチン大統領は「ウクライナの永世中立性と安全保障に関する条約」と題する草案を示した。その文書にはウクライナ代表団の署名があるのだが、それをウクライナは破棄したという。
その草案は2022年3月にイスタンブールで作成されたものだが、本ブログでは繰り返し書いているように、イスラエルの首相だったナフタリ・ベネットもロシアとウクライナの停戦交渉を仲介していた。ロシア軍の第1撃で自国軍が壊滅的な打撃を受けたウクライナ政府は停戦を望んだのだ。
ウクライナの治安機関SBU(事実上CIAの下部機関)のメンバーがキエフの路上でゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフを射殺したのはその3月5日だ。キリーエフを殺害することでアメリカ政府は停戦を許さないという姿勢を示したと言えるだろう。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、4月2日にはネオ・ナチを主体に編成された親衛隊の大隊(アゾフ特殊作戦分遣隊)がブチャに入っているとニューヨーク・タイムズ紙には報じたが、アゾフと同じネオ・ナチでライバル関係にあるというボッツマンのチームも4月2日には現場へウクライナ警察の特殊部隊と入っているという。
4月9日にボリス・ジョンソン英首相はキエフへ乗り込んでロシアとの停戦交渉を止めるように命令、4月30日にはナンシー・ペロシ米下院議長が下院議員団を率いてウクライナを訪問、
ゼレンスキー大統領に対してウクライナへの「支援継続」を誓い、戦争の継続を求めている。4月21日にはウクライナの南部にあるミコライフ州のビタリー・キム知事が「ウクライナ24テレビ」の番組に登場、「全ての裏切り者を処刑する」と語った。そうした処刑を実行するための秘密部隊を編成、すでに作戦を遂行しているとしていた。