1月3日
『ガタガタしてきたエジプト・ポンド』
エジプトは中東の大国であり、軍事力でも他を抜いた存在だ。エジプトの軍事力と対抗出来る国はイスラエル以外にあるまい。それは国民人口の多さに加え、教育レベルの高さにある。
しかし、その優位性も結局は経済不況によって、どんどん苦しい状態に陥ってきているということだ。
これまでエジプトは外交力を発揮して援助を集めた、支払いを遅延してもらっているのだが、もう限界なのであろうか。これ以上は国の財産を取引先に出すことによって、急場しのぎをするしか有るまい。
他の国家からの借り入れ、国際機関からの借り入れと、援助などだった。こうしたエジプトの実情と変わらないか、それよりもひどい状態なのが、他のアラブ諸国だ。チュニジアやスーダンはひどい方の国々だが、それよりもひどいモーリタニアなどもある。
このまま世界の経済が悪化していくのであれば、やがて経済的弱小国のアラブからは、多くの破産国家が出てくるだろう。その後の各国の悲惨な状況は、述べるまでもない。
一番困るのはこうした経済悪化の状態は、当分続くだろうということだ。生活のために内臓を売る者、ジハード戦使として命を売る者などが、アラブ各国から多数出てこよう。チュニジアから一時期ジハード戦士が、多数誕生していたのは、宗教的熱情ではなく、生活苦が主な原因だったのだ。