1月23日
中東諸国の国内問題は庶民の抗議デモに始まり、暴動に至って遂には革命という、はこびになるケースがすくなくなかった。その庶民の不満が拡大していく段階では、何十何百人あるいは何千人という、犠牲者が生まれてもいた。
ここ一年ぐらいの間に国内状況が悪化していた国は、チュニジアでありスーダンであろう。しかし、チュニジアの内政が暴動邇摩で至らないで住んできたのは大統領が賢明であり厳格な人物であったからであろう。チュニジアの大統領サイードは学者であり正義の人だったのだ。
スーダンも怒りだ、大分長い間デモが繰り返されてきていたが、暴発には至らなかった。このむずかしいスーダンの内政をコントロールしてきたのは軍人だった。彼は自分の感情を抑え、何とか穏便に問題を解決させたい、と思っていたのであろう。
今のところまだチュニジアもスーダンも、大暴動大混乱クーデターや革命には至っていない。何とか穏便に解決を見たいものだ。
このチュニジアとスーダンの場合、その原因は何かといえば、一言で庶民所生活がくるしい貧困によるもだった。普通であれアラブの金持ち国に言い寄って援助を仰ぐのだが、学者と軍人の大統領にはそうしたずるさは、なかったのであろうか。
何とかチュニジアとスーダンの大統領が現状を解決し、安定した国にしていってほしいものだ。
他方、シリアやイラクの場合はというと、これも貧困による国内混乱は大分大きなものになっているようだ。イラクは産油国であり貧困はあまり問題に、なりそうにないのだが、経済運営がへたなことと,国内各派の対立によって混乱が生じているということのようだ.
シリアにしろイラクにしろ、イランによる内政への関与も問題だった。それがここに至ってやっとシリアもイラクのイランの内政関与を押さえようという動きが出て来ている。シリアでは今までイランがイスラエルに敵対的な動きをするためにイスラエルはシリア領土に軍事攻撃をかけていたのだ。
イラクの場合はどう国内に陣取ったイラン軍〈革命防衛隊IRGC〉によるアメリカ軍へのちょっかいも大きな問題になっていた。それがイラクではサドル派が力を拡大しイランの行動にブレーキをかけるようになっているのだ。
シリアとイラクは今のところ何とか、イランの動きにブレーキをかけることが、出来ているようだ。うまくいってほしいものだ。