ブログ１月６日

『バランスをとるハメネイ』

イランでは未だ女性の人権抑圧等に関する抗議は、完全には鎮圧されてはいない模様ですが、al sharq al awsat net は、最高指導者ハメネイが４日テヘランの女性との集会で、女性の人権問題につき、「イラン体制としては」かなり穏健なラインの発言をしたと報じています。

記事は先ず、女性のへジャブ着用につき、へジャブは必要でその廃止はあり得ないが、ヘジャーブを完全に着用していない女性が、反イスラムであるとか、イランの法律の外にあるとするのは間違いであるとした。　

次いで、女性が種々の分野で指導的地位につくことについては、教育を受け、大きな知識と見識を有する女性が指導的立場に着くのは、歓迎すべきことであるとして、これを容認する立場をとった。他方西側諸国が、イランの女性人権抑圧を口実として、イランを攻撃していることは、受け入れられない介入であると非難した。
　確か、女性の人権抑圧に対する抗議が拡散して以来、「ハメネイに死を！」など最高指導者やイラン体制そのものに対する攻撃が増加しているところ、ハメネイ師そのものは、イランの体制指導者としてはわりかし穏健なのかもしれないが、上記のような「足して２で割った」ような立場で、果たして現在の混乱を乗り切れるものか注目されるところである。

この女性との集会の写真でさえ、顔を完全に隠した女性は殆ど見受けられないことが興味深い