1月1日
論説この一年ウクライナでの戦争で持ちきりだった。エネルギーや食料品の急騰する価格や他のグローバル危機はウクライナでの紛争の副次的被害だ。
この紛争はヨーロッパの中心でロシアの戸口に局地化されたキーウの反動反ロシア政権が関与しているだけのものではない。この紛争はアメリカとそれが率いるNATO軍事同盟の同盟諸国とロシア間の歴史的対決だ。この対決が起きるのはとうの昔から分かっていた。
ほぼ一年前ロシアは以前受け入れらていた「個別の安全保障」の原則に基づいた包括的安全保障条約を主張して紛争を避けるため最後の外交的方法を提示した。この外交構想はワシントンとヨーロッパ同盟諸国に即座に却下された。2月24日に始まったキーウ政権の軍事的無力化はその結果だった。 起きているのはNATOとロシア間の準戦争だ。
ウクライナはアメリカが長年抱き続けたロシアを攻撃する帝国計画を放つ機会だったのは明白だ。ロシアの自然な富はワシントンの世界覇権野心で皆欲しがるものだ。ウクライナでの戦争はワシントンに部分的利益をもたらした。ヨーロッパはこれまで以上にアメリカ指導に従属させられた。ガスと兵器のヨーロッパへの販売は激しく揺れるアメリカ資本主義経済に役立った。
アメリカがモスクワに対して緊張緩和したりやめたりという手口は常に身勝手な便宜的ゲームだった。冷戦が終わったとされた後、尊重する必要があったロシアはもはや大国ではないというのがワシントンの体系的見方になった。ロシアは征服の標的だった。
ロシアや中国や益々多くの国々は国際法に基づく平等な関係の多極世界を求めている。アメリカは例外的特権という幻想的概念を抱く、これまで以上に自称至上主義政権であることが暴露された状態だ。その主流政治条件の下のアメリカは多極世界にどまれず、またそれを好まない。
ウクライナでのロシアの抵抗は世界の戦争屋の正体をあばいた。その傲然とした姿勢はアメリカ覇権とされるものの終焉を告げている。