『大きく狂い出だしているイラン政府高官たち』

2022年11月23日

ブログ11月23Q日

 イランは遂に神権政治が終りを迎えるのであろうか。イスラムの大学者たちで構成されるイラン政府の決定は、どうも馬鹿げすぎているのではないだろうか。例えば、今回の騒動が始まったのは、若い女性のスカーフの被りかたが悪いということで、警察による女性への暴力があり、次いで彼女は獄中で死ぬというものだった。その後、同様の事件が起こり、また若い女性が犠牲になっていた。

 この事件は国民の強い反発を買うことになり、全国的規模の反政府運動が、まき起こっている。しかも、それは全国規模であり、1ヶ月を過ぎた今なお、続いているのだ。その国民によるデモのなかでは政府警察の暴力が続き、ますます反政府の機運は強まっているのだ。

 このデモのなかで多数が逮捕投獄され、獄中で死んだ者の遺体は家族に返されずに放置されている。述べるまでも無く遺体は腐敗して、受け取ったときには衣服でしか、犠牲者本人を確認出来無いのではないか。そうなると今度は遺体を返えせ、というデモが起こることになるのだ.

 イラン国内外では今、もし世俗化がもっと遅れるのであれば、現政権は打倒されよう、という見通しが広がっている。そんななかイラン軍の司令官のなかには、イスラエルのネタニヤフを逮捕して奴隷にする、と豪語する者もいるが、実にばかげた発言であろう.

 そうしたわけでイラン国民の政府離れは拡大し、カタールのワールドカップでは、イラン国歌斉唱の段階で、イラン選手の誰もが国歌を歌わない、ということが起こっている。サッカーはイランでも最も人気のあるスポーツ。その大イベントの中で国歌を歌わないということは、強烈な反政府の姿勢ということになろう。

 イランの政府の高官たちは、体制が打倒された後に自分たちが直面する、絞首刑や斬首刑を想像しているのであろうか。そうであるとすれば、現在の馬鹿げた発言や政府の決定は、その恐怖から出ているのであろう。