『米のウクライナ対応に混乱』

2022年11月16日

ブログ11月16F日

 アンカラでCIAのウィリアム・バーンズ長官がロシアのセルゲイ・ナリシュキンSVR(対外情報庁)長官が会談、あるいはビクトリア・ヌーランド国務次官が11月末までにモスクワを訪問するという話と相まってウクライナのクーデター体制を動揺させたようで、バイデン政権は事態の沈静化に狂奔しているようだ。

 冬が本格化してステップの地面が凍結して戦闘車両の走行が容易になり、木々の葉が落ちるこの季節にロシア軍は新たな軍事作戦を予定している。すでにT-90M戦車や防空システムS-400を含む兵器がドンバス周辺へ運ばれ、部分的動員で集められた兵士のうち約8万人はすでにドンバスへ入り、そのうち5万人は戦闘に参加しているというが、訓練中の約32万人も新作戦が始まる前には合流するはずだ。

 ロシア軍は11月11日、ヘルソン地域の西岸(右岸)から約3万人と言われる部隊を東岸へ撤退させたと発表した。これを敗走と主張する人もいるようだが、実際は戦術的な撤退にすぎない。「ウクライナ軍」はカホフカ・ダムや橋に対するHIMARS(高機動ロケット砲システム)などによる砲撃を続け、破壊される危険性が高まっていた。

キエフ政権がドンバスへ送り込んでいた軍や親衛隊は4月から5月の段階で壊滅。兵士を補充するために18歳から60歳の男子が出国することを禁じ、動員の対象にしていたが、すでに45歳以上の男子も戦場へ駆り出されているという。しかもロシア軍とは違い、訓練が不十分な段階で突撃させられているとする情報もある。

 ウクライナ軍には単独でロシア軍と戦う能力はなく、各国から集めた傭兵でも対応できない。NATOは加盟国の間で意見の対立があるようで、アメリカ軍やイギリス軍を使うしかない。イギリス軍はすでに破壊活動を繰り返しているようだが、アメリカ軍は統合参謀本部が慎重な姿勢を崩していない。

 ロシア軍はシリア政府の要請で軍事介入、オバマ政権が使っていたジハード傭兵を敗走させた。アメリカで軍事侵略を推進している勢力にはマデリーン・オルブライト、ヒラリー・クリントン、アントニー・ブリンケン、ビクトリア・ヌーランドが含まれている。前の3人は国務長官、最後のひとりは国務次官補や国務次官を経験している。