『制裁で自殺」するヨーロッパ』

2022年9月18日

ブログ9月19日

 電話する若い女性を描いたスイスのポスターがソーシャルメディアで広まっている。説明文は、こうだ。「隣人はアパートを19度以上度(66F)に暖房していますか? 我々にお知らせください。」

スイス政府はこのポスターをウソだと切り捨てたが、スイス市民が、あえて家を暖めることに対し直面する罰則は現実だ。スイス新聞Blickによれば、66度の暖房制限に違反した人々は禁固刑三年に直面しかねない!

自宅を暖房したかどで服役? 「自由」世界で? スイスや他の西欧諸国が史上最大の経済的な成功を達成した2022年に、ヨーロッパ大陸が暗黒時代のような冬に直面することなど一体どうしてあり得るだろう?

 制裁。

 しばしば戦争に反対する人々によって、長年戦争に代わる、さほど破壊的でない選択肢として奨励されているが、制裁は現実には戦争行為だ。干渉主義や戦争で我々が知っている通り、結果は思いがけない結果や逆効果にさえなることが多い。

 今年早々のロシアによるウクライナ侵略に対するヨーロッパ制裁は、制裁がどのように思いがけない結果をもたらすかという主要例として、おそらく歴史に残るだろう。ガスと石油輸入を停止し、ロシアを罰しようとする余り、欧州連合の政治家は、ヨーロッパが完全にロシア・エネルギー供給に依存し、それらの輸入が停止されれば、唯一苦しむのはヨーロッパ人自身だということを忘れたのだ。

 ロシアは単純に軸を南と東に移し、中国やインドや他の国々に多くの新たな買い手を見いだした。実際、ロシア国営エネルギー企業ガスプロムは、今年前半、利益が100パーセント増加したと報告している。

ヨーロッパ人が凍える冬と経済崩壊に直面する中、ロシアは豊かになりつつある。全ては、制裁は他の国々にさせたいと望んでいることをするよう強いる費用がただの手段だという誤った考え方のためだ。

 愚かな政府政策が経済基盤が停止し電気代を急上昇させるのに人々が気がつくと、一体何が起きるだろう? 彼らは自暴自棄になって、抗議行動で街頭に繰り出す。 今週末、何千人ものオーストリア人が制裁解除と今年早々開通間際だったガスパイプライン、ノルド・ストリームII開通を要求する「自由集会」で街頭に繰り出した。

先週、NATOEU政策に抗議するため推定100,000人のチェコ人がプラハで街頭デモした。フランスではウクライナでロシアを「打倒する」名目での自国経済破壊に抗議して「黄色ベスト」が街頭道路に戻っている。ドイツ、セルビアなどでも抗議行動が準備を整えている。

 ワシントン・ポストさえ、対ロシア制裁が意図した効果がないのを認めるよう強いられた。同紙は昨日の記事で、制裁が、潜在的に彼らを押し付けるまさしくその国を傷つけさえし、ロシアや、それ以外の国々に「巻き添え被害を引き起こしていると懸念している。更に、制裁はプーチンを阻止し弱めるつもりだったのに、彼を大胆にして強化することになりかねないとまで一部の人々は懸念している。」

 これは全て予測どおりだ。制裁は人を殺す。時に制裁は破壊の標的に定めた国で無辜の国民を殺し、時に制裁は制裁を課している国々の無辜の人々を殺す。解決は、いつも通り非介入だ。制裁なし、「カラー革命」なし、干渉なし。実に単純なことなのだ。