『イラク内乱サドルが役割』

2022年9月 4日

ブログ9月4日

 バグダードのグリーン・ゾーン内内でイラクのシーア派指導者ムクタダー・サドル師の支持者12人が死亡、85人が負傷したという。これは、サドル師が政治活動から完全に退くと発表したことを受けた騒乱状態の中での出来事だ。

イラクの軍指導部は全土に外出禁止令を敷くことを決定したと発表する一方で、イラクに駐在するの国連代表団は、202110月の議会選挙の結果による政治的な行き詰まりによって、新たなターニングポイントを迎えている思われる同国での自制を呼びかけた。
 ムスタファー・カーズィミー首相の広報オフィスは、報道発表の中で「カーズィミー首相兼軍総司令官が共同作戦本部での治安機関幹部らの緊急会議の議長を務め、最新情勢やデモ隊による政府機関への突入について議論した」と語った。

また、「カーズィミー首相は、治安機関幹部らに対して、デモ隊の生命を守り、国有・私有財産の保護し、いかなる当事者も政府機関に侵入するのを阻止することに関するかつての指導内容を完全に順守するよう改めて指示した」と続けた。

首相はデモ隊に「グリーン・ゾーンから即座に撤退し、国の状況全般を混乱させたり社会の平和を危うくさせたりしないよう」呼びかけた。また、バグダード作戦司令官のアフマド・サリーム中将は政府機関や金融機関の保護を強化する命令を出した。

サーリフ大統領はデモ隊に公的機関から撤退するよう呼びかけた。そして声明の中で、「我々の国が経験している困難な状況には、皆が冷静になって自制し、エスカレーションを阻止し、全員が敗者となるような未知なる危険な迷宮のほうへと滑り落ちることのないように保証することが求められている」と語った。

カーズィミー首相はサドル師に介入を要請カーズィミー首相はサドル師に対して、デモ隊に政府機関から撤退するよう呼びかけることを要請した。そして声明の中で、「デモ隊による国家機関への侵入は法律を逸脱した非難されるべき行動だと我々は確認しており、我々は常に国家を支持し国家へ尊敬や治安勢力への敬意を熱心に示してきたムクタダー・サドル師に対して、政府機関からのデモ隊の撤退要請に関して支援するよう呼びかけている。」と語った。