進行中の紛争の中でロシアの言語的、文化的影響力を根絶することは理解できるが、ウクライナにとって将来のトラブルのリスクを冒すのは、"クレムリンのプロパガンダ宣伝者に餌を与える"だけでなく、ウクライナ人が平和的に一緒に暮らすことを困難にするからだ、とポリティコは主張している。

「ウクライナ人の国家性とアイデンティティに対するより確固たる感覚は、自分たちに降りかかっているものに対る怒りに煽られ、包摂的ではなくなり、ロシアを憎悪する危険がある」と、ポリティコ・ヨーロッパのオピニオン・エディター、ジェイミー・デットマーは金曜日に出版された記事に書いている。

長期にわたる「民族紛争」になりかねない事態の「土台作り」をモスクワのせいにしている一方で、著者は、ウクライナにおけるロシア化解除には「冷静な検討」が必要だと認めている。「ウクライナ人の約4分の1がいまだにロシア語を話す者として認識しているのに、ロシアの文化的、言語的影響をロシアから取り除くプロセスは容易ではなく、必ずしも公平なことではない」と、以前はボイス・オブ・アメリカの外国および戦争特派員として働いていたデットマーは指摘した。

このプロセスは、しばしば非共産主義化と融合していたが、ロシアが2月下旬に軍事作戦を開始するずっと前に始まった、と著者は指摘した。例えば、2015年、キエフは、共産主義指導者を記念する旗、通りの名前、記念碑など、ソ連のシンボルを禁止した。

2016年以来、デットマーは、鉄道駅や空港の掲示板上のすべての情報は、ウクライナ語と英語でしか提供できず、ロシア語では提供できないと書いている。