『米露関係と日本のエネルギー事情』

2022年7月29日

ブログ7月X30日

 アメリカと同盟諸国がロシア嫌いの狂乱で、より厳しい対ロシア制裁、特にロシア石油価格を制限する可能性を積極的に論じながら、当該の欧米による制裁政策は西側諸国自身に益々多くの打撃を与えている。そして、これは世界のエネルギー市場、特にガス市場で特に明白だ。

 春に、アメリカはロシアとのガス戦争を始め、EUは、いわゆる「モスクワへのエネルギー依存」から解放されて、ロシア・ガスに相当する水準の確実なLNG供給をすると保証した。だが実際は、アメリカは、最近そうする能力がないと分かっただけでなく、EUのエネルギー安全保障を酷く傷つけた。

6月初旬、輸出用アメリカ・ガス処理の約20%を占めるテキサス州キンタナ島のフリーポート・ターミナルでの爆発で始まった。だが施設所有者と救助隊による最初の発言が「小規模な三週間の」修理だったのに対し、まもなく、遙かに長期の補修作業だと主張された。

 正確に1カ月後、オクラホマ州メドフォードの類似のOneOk施設が、似たような理由で事業を停止した。目撃者によれば、工業プラントを巻き込む炎は短期修理問題でないほど広がったが、「完全に燃え尽き」た生産ユニットの稼働継続の不可能だった。

 オクラホマでの事故と、ほとんど同時に、テキサス州モントベルビューで重大事故が起きた。地下パイプライン爆発と、続く火事がローン・スター液化天然ガス貯蔵施設に酷い損害を与えた。、対ロシア制裁のため、今後12カ月で、ユーロ圏経済が景気後退に陥る可能性は既に45%で、インフレは7.6%と予想されると述べている。

 この文脈で、日本のエネルギー安全保障予測は、無意識に、ロシアのせいにしている。だが、アメリカの影響の下で、公然とロシア嫌いの路線をとった日本が、ロシア石油価格を制限する政策を実行すれば、ロシアのガソリンを買うのは不可能だというロシア連邦安全保障理事会議長代理ドミトリー・メドベージェフによる最近の声明は、東京の考えを明るいものではなくしている。

日本の恐れも強まり、71日に、ロシア有限会社を液化天然ガス(LNG)プロジェクトのオペレーターにするというロシア決定の結果、日本企業がサハリン-2プロジェクトの権利を失いかねない可能性が強くなったと共同が報じた。

萩生田光一経済産業大臣は、三井と三菱は、サハリン-2プロジェクトの彼らの株を「堅持」すべきだと述べた。716日、岸田文雄首相と会った後、萩生田大臣は、日本企業のそれ以上の決定がロシアの状態に依存すると日経が意見表明したにもかかわらず、新しいロシア企業がプロジェクト・オペレーターになった後、東京は、サハリン-2の株主であり続けるよう、これら日本企業に要求したと強調した。

 現状での東京に対するモスクワの態度については、最近のG20イベントでの林芳正外務大臣による明示的なロシア嫌い行動を含め、このような状況下では対話が非常に問題になる。76日、日本のロシアに対する極めて非友好的な姿勢は、協力やエネルギー対話に貢献しないとロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフが述べた