ブログ6月26S日
トルコとギリシャは2020年8月に熱い紛争の瀬戸際に戻った。NATOとEUの関与のおかげで、両国間の緊張は緩和された。近年のトルコとギリシャ間の緊張の主な理由は、東地中海をめぐる意見の相違であることを考えれば、一体なぜトルコ大統領レジェップ・タイイップ・エルドアンが、ギリシャとの危機を引き起こす東地中海の問題ではなく、ギリシャ諸島の軍事化など、エーゲ海における長年にわたる解決困難な問題を持ち出すのだろう?
トルコは、ローザンヌ平和条約第13条は、ギリシャのミディリ島(ミティレーヌ)、サクズ島(キオス島)、シサム島(サモス島)、アヒケリア島(ニカリア島)に海軍基地や要塞を建設することを禁じていると主張している。これらの島々のギリシャ軍は、地元で訓練される兵役のために召集された正規の分遣隊と、ギリシャの法執行機関全体に比例した憲兵隊と警察に限定される。
ロシアのウクライナ侵攻直後の3月21日にブリュッセルで開かれたEU防衛大臣会議では、世界は米国主導の一極体制から多極体制に移行し、大国間の競争が始まったことが指摘された。
EUがこの紛争における権利と利益を保護するために「ハードパワー」を持たなければならないと明確に述べており、これらの能力を達成するためのロードマップと具体的なステップを提供しています。
「CSDP(共通安全保障・防衛政策)のミッションと作戦に貢献しているトルコとは、共通の関心分野で引き続き協力していきます。我々は、互恵的なパートナーシップを発展させることに引き続きコミットしているが、そのためには、2021年3月25日の欧州理事会メンバーの声明に従い、協力の道を歩み、持続的な緊張緩和を進め、EUの懸念に対処するというトルコ側の平等なコミットメントが必要である」と文書は述べている。
3月25日の欧州理事会声明で、EUはトルコに対し、東地中海における国際法に違反する新たな挑発や一方的な行動を控えるよう求めた。エルドアンは公式にアメリカ合州国に招待されておらず、アメリカ大統領ジョー・バイデンによって政治的対話者として認められていない。エルドアンは、アメリカ合州国からの支援がなければ、彼の政治的指導力は悪化し続けるだろうと承知している。
大国獲得競争におけるエルドアン政権の近未来予測によれば、アメリカは中国との競争においてNATOを必要としている。EUが自らのハードパワーを創り出し、中国との経済関係を樹立しても、今のところ米国をあまり気にしていないが、米国は、大国間競争が激化する近い将来、EUを自国の側に立たせたいと考えている。
彼の本当の目標は、アメリカ合州国と交渉できるようにするために、NATO内部でギリシャと危機を作り出すことだ。