『アメリカ・ポーランド間の諍い』

2022年3月19日

 ポーランドを経由してウクライナに戦闘機を送る、というアメリカの構想は問題化した。ポーランドとアメリカの関係は今ギクシャクしている。口論の気まずい予期しない結果を強調するかのように、カマラ・ハリス副大統領は、NATO団結を取り繕う損害限定任務で、ワルシャワに急遽飛んだ

 ロシア部隊が224日に侵略して以来、ウクライナ軍の空軍基地の90パーセントを破壊したと主張する状態で、NATO加盟国からのそのような軍用機供給は、カミカゼ特攻隊に等しいだろう。

 さらに、この動きは、ロシアとの戦争におけるNATO関与の危険なエスカレーションとなり双方の直接対立をもたらしかねない。第三次世界大戦を招きかねないのだ。

 ポーランドのワルシャワ条約在庫のミグ29戦闘機をウクライナに送る計画に関し深い議論をした。ソ連時代のミグは、ウクライナのパイロットがそれを操縦するよう訓練されているのだ。

それが二国間レベルで、ウクライナを支援するポーランドによる「主権的決定」として提示されるので、ワシントンは乗り気だった。それはアメリカとNATOが軍用機の供給から距離をおけることを意味する。

ポーランドは突然、おそらく「主権的二国間関係」上、彼らの関与が、NATO5条の集団防衛の保障なしでは、ロシア反撃に脆弱になりかねないと悟り、おじけづいたのだ。信頼性は確かにアメリカ政府の強みではない。

今まで、アメリカは何十億ドルもの価値の武器をキエフ政権に送り込み、キエフはウクライナ南東のドンバス地域(221日時点でモスクワに認められ今は独立共和国)でモスクワに支援されるロシア人分離主義者に対して配備されていた。

明らかに、ポーランドはワシントンが彼らにするよう割り当てたことを信頼しておらず、次に、アメリカを危険にさらしかねないウクライナへの軍用機配備という代案をポーランドが生み出し、アメリカはカンカンに怒ったのだ。

「我々は我々の同盟諸国からも、アメリカ世論の巨大な圧力も受けていた。我々はもちろん、このような危険な動きの、あらゆる専門的、法律的、外交的な結果を重々承知していた。それは我々が[ドイツの米軍基地経由で送る]論理的で入念な解決策を考え出した理由だ。

 いかなる不信感も取り繕うべく、アメリカのカマラ・ハリス副大統領が即座にワルシャワに派遣された。バイデン政権はロシアに対するNATOの団結を見せるのに必死だ。彼女の愚かさを考えれば、ハリスがことを取り繕うのに成功すると期待するのは軽率だろう。A