3月1日『ウクライナに関する12項目』

2022年2月28日

 これはある識者のペンによる考えだ。

1.事態全体、もう少し外交があれば非常に容易に避けられたはずだ。そうならなかった唯一の理由は、そうすれば、アメリカ帝国が、全世界支配という狙いから、ほんのわずか、ささいな後退をすることを意味するためだった。

2.言説の支配者は#1のあらゆる議論をもみ消すべく猛然と働いている。

3.「アメリカ風侵略」の代わりに、これを「第二次世界大戦風侵略」と皆が呼び続けている様子は滑稽だ。

4.キエフとハリコフは爆撃されている。第二次世界大戦以来、世界最大の侵略。共和党員はロシアを応援している。

5.核戦争の主なリスクは、誰かが戦争を始めると決めるということではなく、核戦争はエスカレートする冷戦緊張の混沌、混乱の中、聞き違いや誤動作や誤解によって引き起こされかねないのだ。

6.爆弾が落ち、私が放射能で死につつあり、息を引き取る際、私は、ウクライナがNATOに加入しないという保証でプーチンに事実上の勝利を与えるのを拒否したことに対しジョー・バイデンに感謝するつもりだ。

7.おそらく言わずもがなだろうが念のため。ロシアとのどんな種類の欧米の軍事対決であれ支援する人は誰であれ人類全員の敵だ。

8.今アメリカ権力同盟には(A)世界を脅かすレベルまで、ロシアに対する攻勢をエスカレートする、あるいは(B)反帝国主義者が何年も、彼らにするよう懇願していたことをして、緊張緩和を追求するか、いずれかの選択があるように思われる。

9.機密諜報情報に基づいて秘密主義の行政機関がする主張は、たまたま本当と分かる事実にかかわらず、常に100パーセント、例外なく、断りなく積極的にしっかり精査されるべきだ。

10.政府とメディアによって、欧米人がロシアを憎むよう説得されて、これまで数年を過ごしたのは確かに幸運な偶然の一致だ。さもなければこの侵略行為に対する欧米の劇的な対応は、彼らに同意させるのは困難だったかもしれない。

11.ウクライナから出るあらゆるニュースに対し極めて懐疑的であり続けていただきたい。2016年以来、欧米帝国は、ロシアに関し、我々がこれまで一度も同様のものを見たことがない極端に攻撃的な言説支配キャンペーンを行っている。この大規模心理作戦にニュース・メディアは完全に共謀している。

12.不人気な意見だが、これは多極世界の夜明けを告げるものだと自慢げに言う人々は、いささかフライング気味かもしれないと私は思う。もしアメリカ帝国がロシア経済に壊滅的打撃を与え、そこで不穏状態やバルカン化や崩壊を煽動するのに成功すれば、それは中国支援体制の大黒柱の倒壊で、中国はこれらあらゆる一極主義策略の究極目標となる。