『サウジアラビア国王イランに苦言』

2021年12月31日

 このニュースは極めて重要だ。サウジアラビアのサルマン国王は木曜日、リヤドがテヘランがイエメンの反政府勢力が、自国に致命的な攻撃を仕掛けるのを支援していると非難した後、アーチライバルのイランにこの地域での「否定的な行動」を終わらせるよう促した。

しかし、金曜日に86歳になる君主は、昨年テヘランに対して「確固たる姿勢」を取るよう世界の大国に促した後、イスラム共和国に対するタカ派的なトーンを和らげるように見えた。サルマンは、事実上2年連続で政府の最高諮問機関であるシューラ評議会で演説し、4分未満で演説した。

国営サウジ通信は後に国王の声明全文を発表した。"「我々は、(イランが)地域の政策と否定的な行動を変え、対話と協力に向かうことを望む」と声明は述べた。"我々は、イラン政権の地域の安全と安全に対する不安定化政策に大きな懸念を抱いている。

リヤドとテヘランは何十年もの間、サウジアラビアがイランの支援を受けたフーチ反政府勢力に対する軍事連合を率いる、イエメンを含む様々な地域紛争で対立する敵と認識し、苦い敵との戦争を続けてきた。

双方は4月から関係改善を目的とした協議を何度か行っている。しかし、サルマン国王は、イランがこの地域に宗派と武装グループを「設立し、支援している」と非難した。

"我々はまた、イエメンでの戦争を長引かせ、そこでの人道状況を悪化させ、王国の安全を脅かすテロリストのフーチ民兵に対するイラン政権の支援に従っている。イエメンは2014年以来、首都サヌアを含む北部の大部分を支配するフーチ・シーア派に対して、サウジ主導の連合軍の支援を受けた政府を内戦に苦しめてきた。

国連が世界最悪の人道危機と表現し、イエメンの人口の80%以上が援助に依存して何万人もの人々が死亡した。日曜日の連合は、イランとレバノンのヒズボラ・グループが先週2人が殺害された。サウジアラビアでフーシ派がミサイルと無人機を発射するのを助けていると非難した。

 このニュースは非常に重要だと思われる、86歳の高齢の国王が珍しく演説をし、しかもそれは4分にも及んだのだ。つまり現在のサウジアラビアが極めて危険な情況にある事を、懸念してのものであったと思われる。

 ムハンマド皇太子はアメリカに完全に無視され、いまではアメリカの意向はサウジアラビア国王に直接伝えられている。イエメン戦争は埒が明かない。そしてイランとの関係は全く解決の糸口が見えない。

 サウジアラビアはイラクやシリアそしてカタールに、イランとの仲介を依頼したが、何の反応も出なかった。これらの国々は自国のことで精一杯であり、サウジアラビアの依頼を受ける余裕などないということだ。

 そうしたなかで今回サウジアラビア国王は、今回のシューラ評議会での演説を行なうことを決断したのだと思う。そこまでサウジアラビアは窮地に追いこまれている、ということであろう。