『愚かな話サウジとトルコ』

2021年10月26日

 中東の二つの国からなんて馬鹿な、と思うことが聞こえてきている.一つはサウジアラビアであり、もう一つはトルコだ。サウジアラビアは皇太子ムハンマド・ビン・サルマンに関わる話であり、トルコはエルドアン大統領に関わる話なのだ。

 サウジアラビアから伝わってきた話は、同国の元情報長官がムハンマド・ビン・サルマン皇太子は自分の父親を国王にするために、対抗馬を暗殺する計画を持っていたという話だ。

 ムハンマド・ビン・サルマン皇太子については、トルコのイスタンブールでジャーナリストカシオギを殺害し、切り刻んで焼き証拠隠滅を図った、という話しはよく知られている。今回の父親のライバル暗殺計画の話が出てきた事により、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は異常な神経の持ち主、というレッテルが張られよう。

 もう一つのトルコの話しは、エルドアン大統領が西側10カ国の大使をペルソナ・ノン・グラータとし追放をきめたという話だった。この西側大使のなかにはアメリカ大使も含まれており、とても正常な判断にもとづいたものとは思えない。

 これはトルコの人権活動家の金持ち、カバラに対するこれら西側の大使たちが、擁護する発言をしいていることが原因だった。 

 西側諸国はこのことについて、エルドアン大統領が彼の権力を誇示するために出したものであろうと見なし、異常な判断とされた。しかし、この西側10カ国大使追放決定後、トルコの通貨リラは大暴落してしまい、エルドアン大統領の思惑とは、異なる結果となった。

 エルドア大統領はその後、言葉を濁しているようだ。実に馬鹿げた話ではないか。サウジアラビアにしろトルコにしろ、これは体制崩壊の原因になりかねないのだ。しかもムハンマド・ビン・サルマン皇太子もエルドアン大統領も、異常者だという評判は以前からあったのだ。

今回二人が出した異常な決定で、西側諸国はこぞってこれらの人物に対する、制裁を行なうであろう。あるいはその方がサウジアラビア国民にとっても、トルコ国民にとってもいいことなのであろうか。