『エルドアンは野党候補者たちに選挙で勝てない』

2021年8月19日

 2023年に予定されている大統領選挙で、どうもエルドアン大統領の旗色は芳しくないようだ。各種の調査機関が出している調査結果によれば、いずれの候補者を相手にしても、エルドアン大統領の勝算はないようだ。

 YouTubeチャンネルから発表した世論調査結果は、与党正義発展党(AKP)の指導者エルドアンが彼の潜在的なライバルのそれぞれに敗北していることを示した - イイ(良い)党首メラル・アクシェナー、主要野党共和党人民党(CHP)議長ケマル・クルチダロウル、およびイスタンブール市長エクル・イム・ユル・アンカラ CHPからの両方 - そのうちの1つが現職の大統領に対して立候補している可能性のある大統領選挙シナリオでのことだ。

 エルドアン大統領とイイ党〈IYI党〉の指導者アクシェナルが、大統領選挙の第2ラウンドの資格を得た場合、アクシェナル候補は53.2パーセントの票を受け取り、エルドアンは46.8パーセントを得るだろうという予測だ。

 エルドアンがCHPの指導者クルチダウールに対抗すると、エルドアンとクルチダウールはそれぞれ46.1%53.9%を受け取ることになる。イスタンブールのイマモール市長がエルドアン大統領に対抗して、立候補するシナリオでは、イマモ-ルはエルドアンとイマモールがそれぞれ、41.1%58.9%の得票率でエルドアンを18ポイント差で破るという予測だ。

アンカラ市長のヤバシュも、回答者の42.6%がエルドアンに投票すると答え、57.4%がヤバシュに投票し、ヤバシュに有利な15ポイントの差が生じている。エルドアン大統領のAKPと、その同盟相手である国民運動党(MHP)で構成される公共同盟は、グランドユニティ党(BBP)のシェアがカウントされたとしても、37.9%の票しか確保できないだろうということだ。

 CHP、民族主義者のイスラム教徒のフェリシティ党(SP)で構成されるライバルの国家同盟は、投票で民主党(DP)のシェアを追加して、44.2%の票を獲得することができるようだ。親クルド人民民主党(HDP)、民主進歩党(DEVA)、未来党(GP)などの他の野党は、合計で17.9%の票を獲得している。

 このシナリオでは、公共同盟は議会の600議席のうちわずか230-240議席を確保し、AKPの議会議席は200議席を下回るだろう。一方、この調査では、難民を問題と見なすトルコ人の数が絶えず増加していることも示された。

参加者の81%は、難民の入国を阻止すべきであり、すでに入国した人は以前の調査の77%から強制送還されるべきだと答えた。難民を帰国すると約束した政党に投票すると述べた参加者は、全体の72%から81.5%に増加した。

この難民とは主にシリアからの難民であろうが、いま急速に増加しているのはアフガニスタンあkらの難民だ。彼らがトルコに定着した後で、どのような振る舞いをするのかはいまだ不明なのだ。危険が一杯ではないのか。