エルドアン大統領のこのみのメガプロジェクトの一つである、新ボスポラス運河工事が始まった。これは現在あるボスポラス海峡の西側に新しい運河を通すという計画だ。その理由は環境、安全、ボスポラス運河の混雑緩和などが目的だということだ。
もちろんそれだけではなくこの運河が開通すれば通貨量を取れるということも目的の一つだ。だがそう簡単にいくのであろうか。この計画には幾つもの制約がかぶさっているのだ。
まずトルコ国民の新運河への支持だが、トルコ人の圧倒的多数は、公共調査の結果によると、イスタンブールのヨーロッパ側を二分する人工海面水路を通って黒海とマルマラと地中海を結ぶエルドアン大統領によって推し進められた大規模な建設プロジェクトに反対している。
メトロポールが実施した調査によると、国民の48.6%がエルドアンの長年の夢であるカナル・イスタンブールに反対しており、彼は「クレイジー」プロジェクトをダビングしている。このプロジェクトを支持すると答えたのは37.6%に過ぎず、13.8%は見当がつかないか意見がないと答えた。
運河建設への批判者は環境災害を危険にさらすと言う。「今日、我々はトルコ開発の歴史の中で新しいページを開いています」と、エルドアンは式典で、プロジェクトの一部である橋の基礎を築くために発言した。
異なる政党有権者の間でプロジェクトへの支持に関して次のような結果が出ている。与党AKPの有権者の70.6%とエルドアンの同盟国である国民運動党(MHP)の54.6%がカナル・イスタンブールに賛成し、共和党人民党(CHP)支持者の8.7%と人民民主党(HDP)の5.2%が賛成していることを示した。
45キロメートル(28マイル)の水路は、何世紀にもわたってヨーロッパの地政学と紛争の中心にある戦略的に重要な問題である、世界的な海洋ネットワークに黒海を接続するものだ。エルドアンの非難者は、トルコを生態学的災害と債務に導く、プロジェクトを主張していると非難している。