トルコのアカル国防相が、トルコはこれまでもカブール空港の警備等、アフガニスタンの安全確保にあたってきており、今後とも基本的な問題について、合意が得られれば、喜んでその警備にあたる用意がある、と語ったと報じている。
これはアカル国防相がアンカラの軍関係のセレモニーのオープニングで語ったもので、アカル国防相は、あわせて、カブール空港問題について協議するため、24日アメリカ代表団がアンカラを訪問すると語った。
このカブール空港警備任務が、アメリカ軍の撤退との関連で、どの程度の重要な問題になっているかは不明だが、アゼルバイジャンと言いアフガニスタンと言い、さらにはリビア、シリア、イラクと言い、このところトルコの重要性が増している、印象を受ける。
実はこのようなトルコのアメリカへの支援行動が、エルドアン体制を後ろから支えているということだ。シリアでもIS(ISIL)対応では汚れた仕事、を全てトルコが担当し、IS(ISIL)に寄与していた。
何故トルコのエルドアン体制と清廉潔白なはずの、バイデン政権との関係が壊れないのか、不思議に思ってきていたのだが、実はそこのその秘密はここにあったということであろう。アメリカがやりたくない危険な任務や、汚れた任務をトルコが全て果たしてくれている、ということだ。
金融面でも似たようなことが言える。何故ぼろぼろなはずのトルコの経済が、動いているのかという点については、トルコの高金利を狙って、トルコに投資しているヨーロッパの大国々が、トルコの経済を駄目にしたら、大損することになるからだ。
なかでもイタリアとスペインの金持ちたちの、トルコヘの投資は大きいようだ。もしトルコの経済を破綻させれば、イタリアやスペインからの投資は、紙屑になってしまうのだ。そのためにヨーロッパ諸国はトルコの経済を破綻させないように、ぎりぎりのところで支援しているのであろう。
問題はそのためにトルコ国民は、苦しい経済状況下で、生活を強いられることになる。高金利、高インフレ、高失業率、高物価とどれも芳しくないのだ。それでもトルコ国民の中産階級は小銭を投資し、外貨を買いなんとか生活を維持しているということだ。
貧困層についてはイスラムの精神が、彼らに最低限の生活が出来るように、社会的な支援が届くようになっている。パン屋はパンを無料で配布し、野菜屋や魚屋、肉屋も低価格で売っているというのだ。アッラーは慈悲深いのであろう。