『イエメンがサウジアラビアを追い込んでいるか』

2021年5月30日

 パレスチナとイスラエルとの間で起った、いわゆるガザ戦争の影で、他の中東地域で起こっていることの、影が薄かったのであろう。まるで何事も無く中東は、平和であるような感じさえしていた。

 しかし、現実はそうではない。例えばイエメンとサウジアラビアとの間では、相変わらず戦闘が続いていたのだ。ガザ戦争が一段落ついた段階で、イエメン・サウジアラビア戦の情報が伝わってきた。

 これはイランからの報道であり、イランはイエメン側を支援していることから、全部を信じるわけには行かないが、相当真実も伝えているものと思われる。それによれば、イエメン軍がサウジアラビア南部のジザ-ン地域にある、サウジ主導の部隊から数十の場所を支配し、その過程で多数のサウジ主導の軍隊と傭兵を殺害し、負傷させたと報じている。

さらに、イエメン軍は、スーダンの傭兵を含む、サウジアラビア主導の軍隊に急激な撤退を余儀なくさせた後、サウジアラビア地域の少なくとも40のサイトを、完全に支配することに成功したと付け加えている。大規模な作戦はまた、サウジアラビア主導の軍隊に機器の損失を与えてもいる模様だ。

イエメンの防空部隊とその同盟国は、サウジアラビアのナジュラーン地域上空でサウジアラビアのスパイドローンを標的に撃墜し模様加えて、イエメン軍のヤヒヤ・サ-リ准将は土曜日、サウジアラビアの首都リヤドから南へ、約884キロ離れたサウジアラビアの都市カミス・ムハイトにあるハーリド国王空軍基地で、軍部隊と同盟軍の戦闘員が重要な標的を、攻撃されたと発表した。

どうもイエメン・サウジアラビアの戦闘では、サウジアラビアが不利な戦いを展開しているようだ。その最大の原因は、サウジアラビア兵が使い物にならないことと、外人の傭兵というか、援軍が主役だからであろう。

最近イランとアメリカの関係が、改善に向かっていることや、アメリカがイエメンのホウシ・グループをテロのリストから外したことなどで、大きな変化が起こっているのであろう。その行き着く先は、サウジアラビアの敗北と、体制内クーデターではないのか。