『パレスチナ・ハマースの実力はどれほどか』

2021年5月27日

 『ハマースの実力はどれほどか』

 11日間〈12日間とも言う〉の戦闘を続け、勝負なしで終ったガザ戦争は、イスラエル・ハマース双方が、勝利宣言を出している。実際はどうだったのか、と気になるところだ。そこで今回のガザ戦争の後の、ハマースの主張を検討してみることにした。

 ハマースの指導者ヤヒヤ・シンワルは、ガザ地区に拠点を置く抵抗運動は、1分間でイスラエル占領地域に向かって、最大200kmの射程距離を持つ数百発のミサイルを、発射することができると言っている。

「抵抗はシオニストの敵に毎分100200キロメートルの飛距離のミサイルを、何百発も発射する能力を持っている」とシンワルは水曜日の記者会見で述べ、『ガザを守る際に示された抵抗は、能力のほんの一部に過ぎない』、と付け加えている。

今回のガザ戦争は、占領下のエルサレム・アル・コドスの、シェイク・ジャラ地区でパレスチナ人の家族を家から追い出そうとした、イスラエル軍によって引き起こされ、その後、ラマダンの聖なる断食月に、神聖なアル・アクサ・モスクで礼拝者に、イスラエル軍による猛攻撃が起こったことが発端だった。

こうして始まったガザ戦争は、ハマース側がイスラエル占領地域に向けて、4,000発以上のロケット弾とミサイルを、発射することで対応した。シンワルは、戦争の終わりに向かって、ハマ-スは占領地域に『一度に300発のミサイルを発射して、イスラエルの侵略に効果的に、終止符を打足せることが出来た』とかたっている。

その結果、ハマース側は同運動の軍事部門であるエゼディン・アル・カッサ-ム旅団の戦闘計画を阻止したと指摘している。結果は66人の子供と39人の女性を含む250人以上のパレスチナ人が死亡することとなった。

ガザ戦争の終了後、ハマースの指導者はまた、『抵抗側はアル・アクサ・モスクの防衛のために死ぬ準備ができている戦闘員を10,000人を持っている』と豪語している。加えて、イラン・イスラム共和国が抵抗戦線を、全面的に支持してくれたことに感謝している。