バイデン大統領のアルメニア人虐殺発言で、遂にアメリカとトルコとの関係は、終りに至るようだ。これは1915年にトルコがアルメニア人を、大量虐殺したという話が元だ。この問題は政治的な配慮などもあり、トルコの主張もあって、これまで正式に虐殺と認めない国は少なくなかった。
アメリカもトルコとの関係を考慮し、アルメニアに対するトルコの虐殺事件は、起らなかったことにしていたのだ。アメリカはその事実を知りながら、トルコとの関係を重視したために、虐殺を認めていなかったのだ。
とろころがここに来て、アメリカは突然アルメニア人虐殺を認めたのだ。それはバイデン大統領の発言によるものだった。なぜそのようなことが起こったのかというと、幾つかの理由があった。トルコはロシアのS400ミサイルシステムを輸入したこと、これに対してアメリカはF35のトルコ向け輸出を止めたことなどだ。
アルメニア人虐殺の話とは、アルメニア人がトルコを移動する時、トルコ側は水も食料も与えず、多数が餓死したという話だった。だがトルコ側は多数のアルメニア人死亡については、虐殺が起きた事実はあるものの、ジェノサイドのように意図的にアルメニア人を消滅させようとしたものではないと反論し、アルメニア人同士による部分も相当にあったと言っている。
これまでも、アメリカによるトルコに対する制裁は、幾つか見られる。アメリカのアンドリュー・ブランソン牧師の拘束をめぐる、2018年の外交紛争により、アメリカ政府はトルコに制裁を科し、トルコの通貨を大幅に落下させた。エコノミストは、アンカラが世界最大の経済と議論するイメージは、制裁自体よりも経済危機において、より多くの役割を果たしたと述べた。
また、トルコは、シリアで米国と同盟関係にある、クルド人勢力に対する攻撃を開始し、高度なロシアの対ミサイル防衛システムS-400を購入するなど、ワシントンとの関係を損なう多くの決定を下し、トルコは米国のF-35共同攻撃戦闘機計画から、追い出されてもいる。
ワシントンのアメリカ進歩センター国家安全保障国際政策の、シニアフェロー、アラン・マコフスキーは「トルコとアメリカは問題のある関係です。アメリカは賭けを少しヘッジし始めています」.「人々はまだトルコを戦略的に重要だと考えているが、トルコはこの問題を含む米国の特定の地域で、拒否権を失ったと思う」と発言している。
しかし、民主主義防衛財団のトルコ・プログラムのシニア・ディレクター、エルデミールは、このような米国との衝突は長くは続かないだろうが、エルドアン大統領が国内問題から国民をそらすために、この問題を使うことができる。エルドアン大統領によって歓迎されると言っている。