アメリカとイランが核問題の交渉を、ウイーンでしているが、これは大きな関心事であることに違いはない。事実、この会議の趨勢をめぐり、イギリスもロシアも、中国もフランスもイランを含めた会議を、ウイーンの高級ホテルで行なっている。
アメリカの代表は「我々は、コンプライアンスに戻るために解除する必要があると考える制裁の種類と、我々が解除する必要はないと考える制裁の例を、イランに提供した」と語った。この当局者は、米国はまた、トランプが核活動に関連していないが、バイデンが取引に再び入るのを「純粋に防ぐために」行われた制裁を課したというのだ。
そして、第3のカテゴリーを説明したと語った。イランは、テヘランが抗議して2015年の協定から奪った措置を、ロールバックする前に、米国がトランプの下で課されたすべての制裁を、解除するよう迫っている。
「我々は、我々の目の前で外交的機会をつかむことを、すべての側に奨励する。我々は、進歩を危うくする可能性のあるいかなるアクターによる、エスカレーター対策も非難する」欧州諸国はかたっている。
同時に、欧州諸国は先週、テヘランがナタンツの主要核施設に対する、イスラエルの攻撃だと言ったことに対して、ウラン濃縮を60%に押し上げるイランの動きについて「重大な懸念」を表明していた。
イランは軍事使用の90%の純度値に近づけ、原爆を製造するための潜在的な「ブレイクアウト時間」を短縮するだろう。イスラエルはナタンツへの関与を確認も否定もしていないが、無名の情報筋を引用して、同国の公共ラジオ報道は、モサド・スパイ機関による破壊活動だと述べている。
イスラエルはイランの核濃縮に大きな懸念を抱いているが、それはイランが核兵器を製造するのではないか、という懸念からだ。しかし、アメリカはそれ程重大な問題として、イランの核濃縮を捉えていないようだ。
そのイスラエルとアメリカの、イランの核濃縮に対する、認識の違いがイスラエルを不安に陥れ、イスラエルがアメリカによる軍事攻撃を引き出すために、先制の攻撃をかけることが無い事を祈るばかりだ。