今日は悲しい知らせと嬉しい知らせを伝えよう。
;イエメンのマアリブ地域では激戦が続いている。この地域は豊富な石油資源が埋蔵されているために、どちら側が支配するかが重要なのだ。マアリブで戦闘を展開しているのは、サウジアラビアがスポンサーのイエメン政府軍と、イランが支援するホウシ・グループだ。ホウシ・グループはイランが送る、ドローンやミサイルを使い、大攻勢に出ているのだ。
他方、アメリカがホウシ・グループに対する、敵対的立場を止めたためであろうか。サウジアラビアはイエメン軍を支援して、空爆でも何でも出来るはずなのだが、そうはなっていない。このため数十万人の難民がマアリブでは発生し、飲み水さえ手に入らない状態にある。父親たちが錯乱のためであろうか。子供たちを殴り、妻たちに暴力を振るっているということだ。
他方、ホウシ・グループは子供を徴兵し、戦場に送っている。彼らは子供を戦死させることを、何とも思っていないのであろう。こうした凄惨な戦闘の中で、2月には数百人が戦死しているということだ。
ホウシ・グループ側が放ったミサイルの破片が、頭に突き刺さった幼児を抱える母親の気持ちは、どんなであろうか。しかも、いまはコロナが最盛期でもあるのだ。まさに四面楚歌であろう、地獄絵図だということだ。
:シリアのイドリブにワクチン届く
シリアの北部のイドリブにワクチンが、届いたと言うニュースが流れている。ワクチンを運ぶローリー車が、トルコとのバーブ・ハワ-通過点を通り、シリアに入ったということだ。この結果、イドリブにはアストラゼネカ54000回分が届けられた。
この54000回分と言う量は、855000人分、つまりシリア人口の20パーセントを、カバーする量だということだ。これまでにシリアではコロナにより、640人が死亡したと確認されている。だが実際はそんな程度ではなかろう。
シリアのイドリブにワクチンが届けられた、ということは、この地域ではトルコの影響力が強いことと、トルコとロシアの合意により、戦闘がほぼ止まって安定しているためであろう。いずれにしろ、これは朗報であろう。