『ヨルダンのクーデター未遂事件外国の関与』

2021年4月 5日

 ヨルダンで起こったとされる、クーデター未遂事件は、どうも外国の関与が噂されている。その関与国にはサウジアラビアも上がっているし、イスラエルも上げられているようだ。イスラエルについては、クーデターの首謀者であるハムザ王子の妻に対して、国外逃亡を促したということだ。

現在、ヨーロッパに住んでいるロイ・シュプシュニクという名前の人物が、ハムザ王子の妻に援助を提供することを、認めている。彼女が外国に逃れるために、自家用機を提供する、と言ったというのだ。

 ロイ・シュプシュプニクという元モサド捜査官が、土曜日にハムザ王子の妻に連絡を取り、彼女が望む目的地にプライベート・ジェットを使い、ヨルダンを脱出する方法を、提案したということだ。

イラン外務省もこのスキャンダルに取り組み、イスラエルを非難した「我々はヨルダンの内部不安定と外国の関与に反対する。国際的な圧力と中東の安定の欠如は、イスラエルにとって有益である。イスラム諸国で起こっている、全ての反乱でイスラエルの指紋を、たどることができる。」と語っている。

しかし、イスラエル政府はこのクーデター事件、何の関係もないと主張している。そしてそれは、ヨルダン政府高官によっても語られている。「これはイスラエルとは何の関係も無いヨルダン内部の事件です」ということだ。

ヨルダン当局は土曜日、当局が「国の安定に対する脅威」と呼んでいるクーデターを計画したとして、主犯のハムザ王子と、他の20人の容疑者を逮捕した。元王室長のバーセム・アワーダッラーと、王室の一員であるシャリフ・ビン・ザイドを含む、16人のヨルダン人が拘束された、とサファディ外相は語っている。

今回のクーデター未遂事件については、モロッコ、バハレーン、カタール、クウエイト、サウジアラビア、エジプトなども、ヨルダン国王側を支持することを表明している。そもそも「これは、英国の出身の女王の息子と、アメリカ出身の女王の息子との間の、個人的な紛争です」と、ヨルダンの政治アナリストが言っている。

「それは王と彼の異母兄弟の間の普通のトラブルです。しかし、誰も王が軍とムハバラト(総情報局)に、ハムザ王子の宮殿を襲撃し、彼を自宅軟禁に置くように命じるところまで、問題がエスカレートするとは思っていませんでした。」ということだ。

ハムザ王子の親しい友人の何人かは、アラブ首長国連邦とサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の、支持者と直接関係があったが、ハムザ王子が政権転覆を企てていたという主張を、強く否定している。

彼らの多くは、彼が批評家を黙らせ、王国の横行する汚職を隠すために、国王と彼の息子、フセイン皇太子によって繰り広げられた、汚れキャンペーンの犠牲者であると主張しているということだ。