『イエメンによるサウジアラビア攻撃の程度』

2021年4月 2日

 イエメンがサウジアラビアに対して、ドローンなどを使った攻撃を繰り返している。その攻撃の範囲は拡大し、かつ重要拠点に向かっているようだ。最近もサウジアラビアの首都リヤドが、攻撃目標となっている。

 イエメン軍のスポークスマン、ヤヒヤ・サリー准将は自身のツイッターに掲載された、短い声明の中で、イエメン軍は木曜日早くにリヤドの「重要で敏感な標的に対して、4機の無人機を使用して、空爆を行ったと報告している。

 イエメン側は一連の報復ミサイルと、無人機攻撃を行い、南部地域の国営サウジアラムコ石油施設と、東部州のアブドゥルアズィーズ空軍基地を標的にした。それは1週間近く後に行われていた。

 イエメン軍はズルフィカール、バドル、セアタイプの8発の弾道ミサイルに加えて、国内で製造された12機のサンマド3(無敵3)戦闘ドローンが、サウジアラビアのラース・タンヌーラ、ラビーグ、ヤンブー、そして主要なサウジアラムコ石油施設の本拠地であるジザーンの、サウジアラビアの都市が標的となっている。 

 加えて、サウジアラビア東部州の首都ダンマムにある、ダーラン空軍基地としても知られる、アブドゥルアズィーズ空軍基地がドローンとミサイル攻撃の、標的にされている。加えて、ロイター通信によれば、サウジアラビア政府はイエメンのミサイルが、ガスが豊富なマリブ県に向けて、発射準備が出来ているということだ。

 サウジアラビア政府はイエメンのアンサールッラー運動を、崩壊させることを狙っているのだが、現実は上手くいかず、逆にサウジアラビアはイエメンとの戦争で、泥沼化しているということのようだ。

 他方、イエメンではこれまでに数十万人が死亡し、数百万人が避難生活に入っている。幼児たちは栄養失調で、死を前にしている情況なのだ。サウジアラビアはイエメンに食料や医薬品が入らないようにするために、海上封鎖をしていたのだ。

 サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子による、非情なイエメン攻撃は、あまりにも多くの犠牲者を、生み出している。だが、やがてサウジアラビアはイエメンの攻撃が続けば、経済的にも崩壊する可能性があろう。イランはその戦いに惜しみなく、イエメンに対する武器などの支援を、行なっている。