トルコがリビアにシリア人傭兵を送り込んでいたことは、以前から知られていた。シリアでトルコが設立した、FSA(自由シリア軍)というスンニー派国民を集めて、結成したミリシアだ。
その一部をトルコはリビアに派兵し、傭兵として使っていたのだ。もちろん、トルコ兵もリビアに送り込まれており、彼らは戦闘機も持ち込んでいた。これはリビアの西側政府GNAのセラジ首相との、合意によるものだった。
このセラジ首相は国連が認めた、正当なリビア政府の首相であり、トルコに言わせれば、何の問題も無いはずだった。だがリビアの東側のLNA政府を支持する、フランスやロシア、エジプトなどは、これを認めなかった
そのためフランス政府は以前から、GNAを支持する外国軍は出て行け、と主張していた。フランス外交筋は「我々のメッセージは、シリアの傭兵だけでなく、すべての外国軍と共に、これを続けなければならない」と主張していた。
フランス政府はリビアの新しい暫定首相アブドゥル・ハミド・ドベイバと、トルコ側との間でこの問題に関する、議論があったと語った。情報源は、トルコ側の声明は、シリアの戦闘機が国外に飛ばされた可能性を示しているが、これは「指定され、確認された」必要があると付け加えた。つまりこれはトルコがシリアの傭兵を、撤収させるためのものだ。
フランスはトルコのリビアへの軍事介入を、激しく批判する一方で、フランスが紛争でリビアの東部リーダーであるハリファ・ハフタルを、密かに支持したという主張を否定している。火曜日にパリでリビアの大統領評議会モハマド・メンフィの訪問を受け入れた、エマニュエル・マクロン大統領は、すべての外国軍の撤退が優先事項であると主張した。
マクロン大統領は「我々は、リビアの地上にいる外国軍ができるだけ早く去るように、全力を尽くさなければならない」とも言っている。「トルコとロシアの戦闘機、彼らまたは他の人によって送られた外国人戦闘機は、リビア軍だけが正当であるように、できるだけ早くリビアを離れなければならない」と言っている。
とりあえずのところは、トルコがリビアからシリア人傭兵を、撤収させ始めたことは、朗報であろう。リビアは何とか停戦、そして終戦へ向かって、動き出しているようだ。