イエメンで拡大した後、収縮したアルカーイダ(AQPA=イエメンのアルカーイダ)は、ここに来て復活の兆しを見せている。それはイエメンのマアリブにおける戦闘の激化と、混乱の中でアルカーイダに、居場所を与えたためだ。
マアリブはそもそも、アルカーイダの中心的な拠点であり、そこで拡大していたのだ。述べるまでも無く、それはマアリブの石油資源に拠っていた、ということであろう。しかし、過去3年の間に敗北を重ね、彼らの持っていた航空機も、失っている。
その後は、アルカーイダのリーダーの安全も、不明となっていた。しかし、他のグループが戦闘で多忙なのを好機とし、アルカーイダは地歩を固めつつあった。地元の部族との関係を強化し、組織の再構築を進めていたのだ。
そして、遂には地域住民から、財政支援を受けるに至っている。彼らアルカーイダのリーダーはナセル・アル・ウハイシ(アル・ウハイシは2015年に、アメリカ軍によって殺害された、という情報があるがり、ここで言うアル・ウハイシは、彼の兄弟なのであろうか?あるいは本人か、本人であるとすれば、アメリカ軍の出した偽情報だった、ということになるが)
副官はサトーレ・アル・シーリだ。サトーレ・アル・シーリはかつてグアンタナモ収容所や、サナアの収容所に、収監されていた人物であり、それだけに彼らの間では、極めて著名な人物となっているようだ。
彼ら二人は、イエメンが南部の分離主義者グループと、北部の反乱軍の対立や、イエメンの経済悪化の中で、成功のチャンスを掴んでいた模様だ。アルカーイダはいまでは地元住民の協力で、数百人の戦闘員を確保したということだ。
そして、いまではサウジアラビアの政府高官を暗殺出来、アメリカの民間機を撃墜出来、インスパイアという名の英語によるオン・ライン誌を、発行するに至っている。そして、いまではマアリブを中心に、他のグループに対して、イスラム教徒の擁護者の地位を、獲得するに到りそうな、動きになっている。