『トルコ・スポークスマン米土関係問題ないと語る』

2021年3月 9日

トルコのイブラヒム・カルン・スポークスマンは、トルコとアメリカとの関係に問題はない。問題は両国が建設的な対話を、継続いさせることだと語った。イブラヒム・カルンはトルコとアメリカとの間に横たわる問題は、3つだと指摘している。

YPGへの対応の違い、アメリカはYPGを支援していること、トルコのロシア製ミサイルS400を輸入したこと、ギュレン対応などだと語っている。ギュレンについてはトルコがアメリカに対して、引渡を要求しているが、全く進展が見られない。

しかし、イブラヒム・カルンは双方が話し合い、協力することによって、懸念に対処すべきだと語った。そうすれば建設的な解決方法が、両国の間には出てくる、ということだ。トルコが欧米にとって、戦略的重要地に存在することを考えると、無視することは出来無い、というのだ。

S400ミサイルシステムについては、アメリのF35戦闘機への悪影響は、技術的な問題ではなく、あくまでも政治的な判断からのものだ、と一蹴している。

 アメリカは建設的な対話を通じて、問題を解決すべきであり、我々にとってこれらの問題は、非常にデリケートである事を、知るべきだとも語った。

 また、トルコはエジプトとの関係を推進できると語り、エジプトの重要性を指摘している。エジプトはアラブの頭脳であり、アラブ世界の中心でもある。エジプトとの間でパレスチナ問題を討議し、リビアの問題を語ることは重要だ、としている。

 こうすることにより、トルコは北アフリカや中東での、安定を実現することができる、と考えているようだ。面白いのは、ここでトルコのスポークスマンであるイブラヒム・カルンが、これれまでライバル国家であったエジプトを、高く評価していることだ。

 これは、トルコの外交が限界点に達していることと、エジプトの持つ底力がトルコによって、正しく理解されたということであろうか。このことからリビア問題や湾岸問題、パレスチナ問題に何らかの進展が、生まれてくるかもしれない。