『アメリカのイエメン対応が激変』
アメリカの大統領がトランプからバイデンに代わって、アメリカは対外政策を大きく変化させているようだ。それが何処まで進むのかは、いまの段階では判断しかねるが、もしそうなっていくのであれば、世界の情況は大きく変化するだろう。
イラン対応もそうだが、今度はアメリカのイエメン対応に、変化が出ているようだ。アメリカがイエメン対応を、変更するということは、直接、アメリカとサウジアラビアとの関係に影響が出るのであり、これは実は重大な変化であろう。
サウジアラビアのイエメン対応は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の計画であり、これにアメリカは支援を送って来ていたのだ。膨大な武器をサウジアラビアに輸出することにより、イエメン戦争をサウジアラビアに、続けさせてきていたのだ。
ところが、アメリカの大統領がトランプからバイデンに代わると、間も無くアメリカはイエメン問題への関与を止める、サウジアラビアを支援しない、と言い出している。つまりサウジアラビアに武器を、送らないということだ。
これまででもサウジアラビアは大量の武器でイエメンに無差別爆撃を繰り返してきていたが、明確な勝利らしいものを得ていない。それどころはイエメンの反サウジアラビア派であるホウシ派によるドローンやミサイルによる攻撃で、サウジアラビアは石油施設が破壊され、首都リヤドも攻撃されている。
これでは戦争でどちらが勝利しているのか、となると必ずしも、サウジアラビアでは無くなろう。しかも、サウジアラビアの空爆は、民間人に多数の死傷者を生み出しており、国際社会から非難されている。
そもそもアメリカのイエメン戦争を仕掛けたのはトランプの義理の無視湖であった。これで大量の武器が売れると判断したのであろう。それに乗ったムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、愚かだったということであろう。
なにやらバイデン大統領のイエメン戦争放棄は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子追い落としのような、感じがするのだが、それは考え過ぎであろうか。多分、今後はカシオギ問題も取り上げて、アメリカのムハンマド・ビン・サルマン皇太子追い込みが、厳しくなっていくものと思われる。
何事にも始まりがあり終りがある。いまアメリカとサウジアラビアとの関係は、少なくとも王家について言えば、終りの始まりではないのか。サウジアラビア王家の権力交替か、王制崩壊が起るかもしれない。