『中東短信』

2021年2月25日

:トルコ情報部と武器密輸業者との関係

 210日に、トルコで不信な事故があり、男が死亡した。この男はヘイセム・トパルカで、武器の密輸業者だった。彼はトルコのMIT(情報部)の保護下で、コンヤに過去3年間居住しており、MITの発行したIDカードを、所有していた。

そのIDカードでヘイセム・トパルかは、トルコ国内を自由に移動出来ていた。ヘイセム・トパルカはアルカーイダなどとの、関係があったことから、実刑判決を受けていたにも関わらずだ。

彼はハタイを追放された後は、武器の密輸やジハード戦闘員の、シリアへの送り出しを手伝っていた模様だ。また、彼自身もシリアには、873回入っている、ということのようだ。

彼は以前、シリアに向けてサリンガスの密輸も、行なっていたと言われている。彼の死後、彼が所持していたIDカードには、ヘイセム・タバルチという名が記されていた。

 

:ロシア戦闘機IS(ISIL)を追い込む

 ロシア軍はシリア国内のIS(ISIL)に対し、数十回にも及ぶ空爆を、繰り返してきているということだ。それはホムス、デルズールなどだが、シリア軍に対する支援作戦なのだということだ。

 デルズールのマヤデーンでは、IS(ISIL)が敷設した地雷が爆発し、3人が犠牲になっている。シリアには現在なお、10000人のISISIL)ミリシアが、潜伏している模様だ。彼らは砂漠や農村に、隠れているのだ。

 

:サウイジ皇太子がカシオギ殺害の主役

 サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が所有する、プライベート・ジェット機が暗殺団をイスタンブールに運んでいた、という情報が出て来ている。述べるまでも無く、殺害されたのはカシオギだ。

 これはCNNが入手した、公式文書によるものだが、この公式文書にはサウジアラビアの大臣が、署名しているということのようだ。CNNによれば、このプライベー・ジェット機と、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子との関係が、明らかになれば、カシオギ殺しとの関係が、明確になるということだ。

 カシオギ殺しについては、以前から、CIAはムハンマ・ビン・サルマン皇太子が、暗殺を命じていると主張していた。こうした話を打ち消すために、サウジアラビア政府は16の宣伝会社と契約を結び、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の事件への、関与否定工作をしてきていた。