トランプ大統領との関係が良好であった、トルコのエルドアン大統領はやりたい放題の政治を行なってきていた。だが、アメリカの大統領がトランプからバイデンに交替すると、風向きは180度変わったようだ。
まずバイデンの大統領就任にあたって、エルドアンの祝意は大分遅れて届けられた。その結果、バイデンのエルドアン対応には、冷たさが目立っている。まず、エルドアン大統領がかけた電話に、バイデン大統領は出ないというのだから、極め付けであろう。
アメリカはトルコを中国と抱き合わせで、懸念事項とした。何のことはない、トルコを敵国と見なしたということだ。加えて、東地中海問題でも、EUとあわせバイデンはトルコに憤りを、顕わにしている。
バイデン大統領はトルコに対し、トランプ大統領の時代とは異なり、制度に従った範囲でしか対応しない、ということのようだ。今後はこの方針に則り、トルコのハルクバンク裁判でも、2016年に起ったトルコのクーデター問題でも、厳しい対応をしていくようだし、ギュレン引渡しも然りだ。
トルコとアメリカとの関係は、それだけではない.トルコのロシアからのS400ミサイル輸入問題,F35戦闘機共同生産の解約、軍事協力の破棄などがある。アカル国防省の訪米時にも話し合いは、上手くいかなかった。ギリシャが輸入したロシア製S300ミサイルを引き合いに出し、トルコのS400ミサイル輸入は同じだ、と主張したが受け入れられなかった。
トルコの政治家で今人気が高い、スレイマン・ソユル内相は『2016年に起こったクーデターの裏には、アメリカが居た』と言いだしている。エルドアン大統領のイメージを良くする計画も、どうやら上手く行っていない様だ。
そんななかでトルコでは『アメリカとの戦争に、備えるべきだ』という声が上がり始めてもいる。どうもエルドアン大統領の最近の言動には、誇大妄想が感じられる、韓国の文大統領と極めて似ているではないか。