『中東短信』

2021年2月16日

:アメリカがホウシテロのリストから除外攻撃再活性化

 バイデン政権がイエメンのホウシ・グループを、テロのリストから外す決定を下したが、その後、ホウシ・グループのサウジアラビアへの攻撃が、再活性化している。サウジアラビアの空港や軍事基地が、ホウシ・グループのドローンなどで、狙い撃ちされるようになったのだ。

 このホウシ・グループの攻撃は、アブハ空港だけではなく、ジェッダの空港も標的となった、ということのようだ。このジェッダはサウジアラビア西部の主要な港街で、多数の外国人が居住しており、そのなかには日本の駐在員も含まれる。

 このことについて、サウジアラビア政府はホウシ・グループのミサイルや、ドローン、高速艇などを、多数破壊したと発表しているが、何処まで信用できるのかは不明だ。

 

:トルコ特殊部隊北イラクで敗北

 トルコの特殊部隊が北イラクで、PKKと戦闘を展開したが、どうやら敗北したのではないかと思われる。トルコ軍側は特殊部隊や航空機を導入しての、本格的な攻撃だったようだが、どうも上手くいかなかったようだ。

 今回の作戦はトルコ人が、北イラクのPKKの支配地区で、トルコ人が捕まり14人が殺され、洞窟の中に死体が放置される、ということに端を発している。その死体回収が、目的だったのであろう。そもそも、この14人は民間人ではなく、特殊作戦実行のために、この地域に潜入していたのではないか。

 作戦は激しいものであり、偵察機、空中給油機も導入し、40機の戦闘機なども使われた。この結果トルコ側からは3人が死亡、3人が負傷者が出ている。

 

:トルコ・リラ6ヶ月ぶりの高騰

 このところ値下がり気味だったトルコ・リラが、突然高騰している。前日は7,3リラ程度だったものが、急に6,99レベルに値を上げているのだ。この値上がりのきっかけは、エルドアン大統領の新経済政策を、受けてのものだといことだ。 

 トルコ・リラは昨年最低値は8,583リラをつけており、今回の6,9979リラは大幅な値上がりということであろう。