『イラン元皇太子レザ・パーレビ語る』

2021年2月15日

 現在アメリカに亡命している、イランの元皇太子レザ・パーレビが、イスラエルのイスラエル・ハヨムとのインタビューに答え、彼の考えを明らかにしている。これは長文であろうと思われるが、なぜいま彼は口を開いたのか、関心のもたれるところだであろう。

 多分にそれは、アメリカの新大統領バイデンが取るであろう、対イラン政策への警告であり、かつアドバイスではないのか。

 レザ・パーレビ元皇太子は『バイデン政権がイランとのJCPOA核合意に、再び加わる意図は間違いであり、この取引は現在の政権がその方法を変えるだろうという、誤解に基づいている』と警告している。

 加えて、レザ・パーレビ元皇太子は『これは自由世界への恐喝です。アメリカ人、地域の人々、そしてイラン国民の懸念に対する唯一のスマートな解決策は、イランの自由と民主主義のための闘争を支援することです。』と語っている。

 またイラン国民の体制に対する認識については『イラン人は、政権が国益によって導かれていないのではなく、腐敗した犯罪的利益によって導かないことを知っている。だからこそ、外国の指導者たちとの話し合いの中で、唯一の真の解決策はイラン国民のニーズを支えるだけであることを説明します。政権の破壊的な行動は、自由世界との長期的な関係にとって有益ではない』

 イランとアメリカの核合意は結局失敗に終わっているが、これが再活性化すれば『協定の経済的利益により、政権は3つのアラブの首都を支配し、さらに恐怖を感じに入れた。この合意はまた、穏健派を犠牲にして過激派パレスチナ人を支援し、イスラエルの安全を損なった。ヒズボラのような民兵を市民が恐れているイラクやレバノンのような国々では、財政的被害がイスラム共和国の影響に対するデモにつながっている』  

 加えて、イランの核兵器製造については『、イランが核兵器の達成から数ヶ月先にあるのではないかと疑う一方で、「彼らは地域の混乱をまく能力を持っているので、彼らはそれらを全く必要としない」と強調した。

バイデン大統領は、イランが以前の約束に戻った場合にの、核合意に再び参加すると述べており、彼の政権は、この地域におけるイランの不安定な活動も、処理する取引を追求する』と述べている。

 イランとイスラエルとの関係については、イスラム体制が継続される限り、ありえないと断言してもいる。だが。レザ・パーレビ元皇太子は「現在の政権がまもなく崩壊することを「疑いの余地はない」と表明した。

その根拠は「この3年間で、若い世代が抑圧的な政権に、耐えることを同意する、と信じているのはごくわずかです」と語り。レザ・パーレビ元皇太子は、イラン国民のほとんどがイスラム共和国を「経済から環境、健康、世界との関係に至るまで、絶え間のない失敗」と見なしていると述べている。

ホメイニ体制のイラン政府の弱体化については、イランの情報機関でさえ、認めるところだ、というのだ。レザ・パーレビ元皇太子はいま、30以上の反政府組織を束ねており、イランの自由選挙推進のための、イラン国家評議会を率いているということらしい。

このレザ・パーレビ元皇太子の発言は何らかの影響を、バイデン政権に与えるかもしれないが、大きな変化は生まないかもしれない。だが、彼は立場上こうした発言を、このタイミングで出さなければならない、立場にいるということであろう。