『アメリカがシリア油田地帯に軍事基地建設』

2021年2月14日

 アメリカ軍がシリアの東部油田地帯に、空軍基地を建設している。これはユーフラテス川の東岸、デルズールでのことだ。もっと細かく言うと、デルズール県のアルオマル油田のそばということだ。

 過去数ヶ月、アメリカ軍は数百台のトラックで、軍事物資や物流機器を、この地域に運んでいた。述べるまでも無く、これらの物資は新しく建設される、空軍基地に運び込まれることになるのだ。

 こうしたアメリカ軍の動きに対し、地域住民が何度となく阻止しようと思って、抗議行動を起こしたが、それは不可能だった。地域住民はアメリカがシリアの石油を盗んでいる、と抗議していたのだ。

 このシリア東部地域の産油地帯では、アメリカの企業がシリアの石油を盗んでおり、トランプ大統領の唱える、IS(ISIL)からシリアを守る、という言葉は嘘だったということになる。今回の空軍基地建設は、今後、ますますアメリカがシリアの石油を、盗掘しやすい環境を作るということであろう。

 同様のことはイラクでも行われているわけであり、アメリカと関係のいいサウジアラビアや、アラブ首長国連邦からは無料、あるいは超低価格で、石油を持ち出しているのだ。その上、武器を売りつけられているということであり、アラブ諸国はそれに抵抗出来ないでいるのだ。