リビアの内戦は大げさに言えば、カダフィ大佐が殺された時から、続いている。つまり10年以上も内戦状態が、続いているということだ。こうした内戦が長期間続くのは、単純な話で、外国勢力がリビアから富を奪おうとして介入し、武器が豊富に持ち込まれるからだ。
例えば、西リビア政府GNA)は、トルコによって支援されており、トルコはシリア人傭兵と自国軍人を送り込み、大量の武器も持ち込んでいる。東政府(LNA)にはエジプ、アラブ首長国連邦、ロシアなどが支援を送っているのだ。
これでは、リビア国民の意志だけでは、内戦を終わらせることは出来無い。関係国は自国の利益を確保するまで関与し、その後も関与を続けようと考えていよう。だが、リビアの内戦解決には、東西のリビア政府の代表だけが参加し、国連がそれを指導しているという状態だ。
そうした国連の努力で12月24日にはリビアで選挙が予定されており、当面は大統領評議会メンバー3人と首相、副首相が選任され、彼らが移行期間の行政を、担うことになっている。
国連による会議では、各代表75人が選ばれ、45人のりストから大統領評議会メンバーが3人と、首相副首相が選ばれる予定だ。首相候補にはファタヒー・バシャガ、評議会副議長のムアイテーク、そして統一政府国防省のナムローシュが、候補として上がっている。
さて、この人たちが今後のリビアを、どう動かしていくのか見物だ。言えることは、国連そしてアメリカが、何処までリビア問題に関与してくるか、ということであろう。トルコやロシア、エジプト、アラブ首長国連邦を抑えなければ、何ともならないのではないのか。それでもかすかな希望の光は、見えそうだ。