『エルドアン独裁はトルコを弱体化させるか』

2021年2月 1日

 トルコの警察幹部と与党(AKP)幹部の会話には、エルドアン大統領に関するものが少なくない、その一つは、エルドアン大統領は何でもするし、それを法律維持側は支持する。エルドアン大統領は心配する事無く、自分の考えを推し進めるべきだ。と語っていたというのだ。

 EUやアメリカはトルコの暴走振りに、うんざりしているが、トルコは全く気にしていないということだ。トルコは既に不十分な民主主義国から、権威主義的でファシスト的な国家に、変わっている。

 トルコの問題点は、肝心な数値データが、ほとんど手に入らない、という点にある、例えばコロナの感染率や、貧困率は分からない状態になっている。もちろん、政府はそれについて発表しているが、全く信用出来無いものなのだ。加えて、経済に関する数値も同じだ。

 エルドアン体制は暗闇のなかで、どんどん前に進む体制であり、法律を作り出す組織なのだ。しかし、それに抵抗するマスコミは、ほとんど存在しない、というのが実情だ。もしジャーナリストが問題を提起するなら、彼は刑務所の住民となろう。場合によっては、刑期が終身刑になることもあるのだ。

 一説によれば、トルコの警察は民間の抵抗者たちよりも多くい彼らはあらゆる社会運動を、潰す役割を担っているということだ。そして、そのためのツールは、溢れるほどあると言われている。

 また、トルコの現状は重要な事に関する記録が、無いということだ。武器や弾丸の移動についても然りだ。つまり、エルドアン大統領がやろうと思うことは、国会が後付けで法律を制定し、問題なく実行できるシステムに、なっているということだ。

 しかし、このようなシステムでは、やがてトルコは厚い壁に、ぶつかることになり、前進は不可能となろう。反省の無いところに進歩は無い、ということであろう