『ISの復活は本当か』

2021年2月27日

 最近になって、またIS(ISILに関するニュースが、増えてきている。IS(ISIL)は実際に増えているのか、あるいは作戦が増えているのか、気になるところだ。このことに関してフランスのパーリー国防相は『彼らIS(ISIL)は何らかの形でシリアとイラクに住み着いており、再び現れた』と語り、『彼らはIS(ISIL)の最後の拠点であるユーフラテス川の渓谷地域に、潜伏している』とも語っている。

 シリアの反体制派について、リークされた情報報告は、シリアの政権情報機関が、多数の将校やトレーナーと共に、ISの幹部に浸透することが、出来たことを示している。グループは、もともとアルカ-イダに仕え、イランに住んでいた司令官に頼っていた。

 昨年末の段階では、IS(ISIL)による攻撃はアレッポ、ハマ、ラッカなどに集中していた。そこで彼らは780人のシリア軍兵士と、民兵を殺害している。これらの戦闘でIS(ISIL)側も、507人の戦闘員を失っている。

 一説によれば、これまでIS(ISIL)が行なった作戦は、480回にも及び、民間人や戦闘員が、208人犠牲になっている。シリアの反体制派メンバーである、ハレド・アル・マトラクは、『シリアの砂漠でのISISIL)の再登場は、グループが健在であり、反体制派の支配下にある地域で、5人以下のメンバーとスリーパーセルのユニットを使用して、都市戦争の戦略に従って、活動していることを。明確に示している』と語っている。

 これらの動きについて、シリアの野党メンバーは『ISは政権軍を標的にしているが、政権側はISISIL)の復帰の恩恵を、受けていると考えている。反体制派の軍事筋によると、シリアの情報機関は、グループの戦術を使用し、まだ政府の支配下にない地域に送るために、ISISIL)の制服を着た軍隊を訓練した。」と語った。

反体制派勢力のイヤド・バラカトは、「クルド・ミリシアは、もはやこれらの収容所を守ることが、出来ないという名目で、シリア北東部のキャンプや拘置所から、多数のIS戦闘員とその家族を釈放した。』と述べている。

IS(ISIL)に参加したドイツ人もいるが、ドイツ政府は彼らを引き取ることを拒否している。ドイツ人のIS(ISIL)メンバーの数は、25人だと言うことだ。イギリスと同じで、IS(ISIL)のメンバーを自国に引き取ることは、安全上大問題だとドイツも、考えているのであろう。