アメリカが正式にシリアで、石油盗掘を進めて久しい。それはトランプ政権の時代に、始まったことだが、バイデンに大統領が変わってもなお、続いている。2019年10月に戦略国際問題研究所(CSIS)とのインタビューで、米軍はいわゆるシリア民主軍(SDF)が、支配する資源豊富なシリア北東部を「所有している」と述べていたが、そのアメリカ政府の立場はいまだに、変わっていないということだ。
シリアの領土は相変わらず、アメリカ軍とクルドのSDFやYPGに、3分の1を支配されており、そこには農産物や石油資源が豊富だ。ポンペオなどアメリカ政府の高官たちは、公然と「我々は、ISIS(Daesh)と戦うために、また、より広範なシリア紛争のための、全体的な政治プロセスに、影響を与えるレバレッジとして、米軍と我々の軍事的プレゼンスが所有していたのは、シリア領土のこの3分の1だけではない、と主張した。
シリアのデールアッザウル県では、こうしたアメリカの強盗的な対応に、住民たちが抗議のデモを行なっている。レバノンのコメンテーターのサラ・アブダッラーはツイートで、アメリカ政府は「石油と小麦があるシリアの経済大国である、資源豊かな地域を米軍がどのように所有しているかを、誇らしげに自慢している」と述べている。
他方ではその日の暮らしと、生命維持のために、シリア人がゴミをあさって、生きているのだ。彼女はシリアの石油を強奪するアメリカ政府の政策は、トランプだけではなく現在のバイデン大統領も、進めているのだと語っている。
その強奪したシリアの石油は、アメリカのタンクローリー車で、イラクへ30台も連ねて送られているのだ。ポンペオ国務長官はその事を認め、アメリカの石油会社がクルド・ミリシアが支配している、シリア北東部で活動していることを認めている。