『中東短信』

2021年1月30日

:サウジアラビアARAMCOの株売却

 サウジアラビア政府は、現今の経済悪化の中、ARAMCOの株を放出すること、決めたようだ。サウジアラビアはこれに先立ち、2019年にも株を放出している。しかし、あまり高値では売れず、当時、サウジアアビア政府は落胆していた。

 今回も、世界の景気動向から判断して、高値が付くことは無いだろう、と見られている。ARAMCOは昨年第3四半期の利益が、44,6パーセントも下がっているのだ。これは石油の低価格と、生産の急激な削減によるものだ。

 

:アメリカ軍がハサカに軍事基地建設

 在シリアのアメリカ軍は、ヤロウビア地域のハサカに、新たな軍事基地を建設する摸様だ。このため同地域にはいま、武器やその他の軍需品が、集積されており、その他の物品も集められている。

 この作業には10部隊が投入されており、ハサカの北のマリキーやに集結している。アメリカ政府はテロとの戦いのための、展開だと主張しているが、シリア政府は全く信用していない。

 ポンペオ国務長官はアメリカ軍の、シリアでの展開はシリアの石油を、確保するためだと言っている。現実に、デルゾール地域ではアメリカが、シリアの石油を盗掘しているのだ。その石油盗掘に必要な軍事基地を、またアメリカは建設するということだ。