『トルコ二つの悪いニュース』

2021年1月16日

『エルドアン・バイデン関係は進まず』

 トルコのエルドアン大統領は、対米関係の改善に向け、アメリカのバイデン大統領(予定)との会見を求め、12月の段階で申し込んでいたが、返事は未だに届いていない。このため、エルドアン大統領はアカル国防相を、彼の代わりにバイデン大統領に会わせる、方針のようだ。

 エルドアン大統領はトランプ大統領と、比較的に関係がよかったため、彼の当選を期待しており、そのために、バイデンの当選に対する祝意のメッセージを、発送するのが遅れていた。

 アカル国防省はアメリカとの関係修復に向け、最初にパトリオット・ミサイルの購入を切り出すようだ。加えて、アカル国防相はトルコでのF35戦闘機製造への、参画を望んでもいる。

 問題はロシアとの間で進めている、S400ミサイル・システムの輸入を今後どうするかだ。既に新たな購入を、ロシアと協議中なのだ。そうなると、これをキャンセルすることは、ロシアとの関係を壊す危険があろう。

 バイデン大統領はと言えば、トルコとの関係はトランプ時代よりも、困難になることが予想されており、何処からもアメリカ・トルコ関係改善を記した、出版物は発行さえていない。

 

『トルコ貧困に寄る自殺者増加』

 2020年以来トルコでは貧困が主な原因で、4801人が自殺している。自殺者の7,3パーセントはトルコの財政悪化、2018年の通貨危機、リラの暴落(30パーセント下げた)ことなどによる。

 2020年の最初の8ヶ月で、54人が仕事関係で、自殺しているということだ。これ以外にも、トルコでは100人以上のミュージシャンが、自殺に追い込まれている。これは主に、コロナの感染によるようだ。失業者数については、980万人であろう、と進歩的労働組合連盟は、発表している。

 トルコの飢餓ラインは346,6ドル、4人家族の場合は光熱費家賃を含めると1128ドルとなり、2021年初頭に出された最低賃金は377,8ドルということのようだ。