『イエメンのアデン空港爆発事件』

2021年1月 1日

 イエメンのアデン空港で、爆発事件が起った。これは決して偶発事故ではなく、何者かが行なった犯行だ。しかし、何処からも犯行声明は、いまだに出ていない。もちろん、誰が犯人なのかなど、分かるわけもない。

 犯行は臼砲弾による、という情報もあるが、不確かであろう。そういわれた理由は、攻撃が近い距離からであったことから出た、仮説なのだ。いずれにせよ、不明なことばかりの、今回の爆破事件により、25人が死亡し、行方不明者が2人出ている。

 当然のことながら、イエメン政府の外相は、今回の犯行はホウシ・グループによるものだ、と断定している。だが、現在ではアデンにサウジアラビアの軍人やアラブ首長国連邦の部隊が、展開していることから、ホウシ・グループの犯行はそう容易では・なかろうという説もある。この意見はつぎのようなものだ。犯行者はアラブ首長国連邦に支援される、南部分離派の犯行説や、その下部機関である民兵の犯行、という説なのだ。案外こちらが正確かもしれない。

 もし、今回のアデン空港を狙った爆発事件に、サウジアラビアの影が見え始めれば、一斉にムハンマド・ビ・ンサルマン皇太子非難が、始まるであろう。それが事実であれば、第三国の関与ということになるのではないか。