アラブで最も重要なサウジアラビアが、果たしてイスラエルと関係を、正常化するのかということが、多くの人々の関心を呼んできていた。それがアラブ首長国連邦やバハレーン、スーダン、モロッコとの関係正常化で、俄然真実味を持たれ始めているようだ。
最近のイスラエル政府高官たちの発言にも、その事がにじみ出ている。だがトランプ大統領であれ、バイデンが大統領になったとしても、早い段階での正常化は、無いだろうという読みを、する人たちが多いようだ。
それでも、これから12ヶ月の間には進展がある、と見る人が多いようだ。イスラエルのコーエン情報相は、今後数年間ではサウジアラビアとイスラエルとの、関係正常化の動きが進むが、1月20日までには不可能であろうと語っている。つまり、アメリカの大統領選挙の結果が出て、すぐに正常化ということは、無いということだ。
しかし、ネタニヤフ首相はポンペオ国務長官とともに、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子に会っている。その前には、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が秘かに、イスラエルを訪問してもいるのだ。こうした動きから、あるいはアメリカの大統領選挙後に、急速に進展する可能性もある、と見る人たちもいる。
トランプ大統領が当選した場合には、即時、イスラエルとサウジアラビアとの、関係正常化が発表されるかもしれない。こうした事からイスラエルでは期待が、高まっているのであろう。
また、バイデンが当選した場合には、パレスチナとの関係促進をしたい、と思っていることから、バイデンはサウジアラビアとの関係正常化が、必要だと考えているようだ。ここでも2021年以内の進展が、期待されている。
つい最近、イスラエルのコーエン情報長官は、テレビ・インタビューの中で、サウジアラビアとイスラエルとの関係正常化が、可能性を高めているという、ニュアンスの発言をしている。彼はイスラエルとサウジアラビアとの間では、数年前から何度もサウジアラビアを訪問していたというのだ。
もし、サウジアラビアがイスラエルとの、関係正常化を進めれば、中東は完全にイスラエルと正常な関係を持った国と、そうでない国の棲み分けが、起こるということであり、イスラエルと正常化した国の経済は、大幅に改善するということではないのか。時代は変わったということであり、流れも変わったということであろうか。